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東京サンゴリアスの小野晃征 新HC、「自分も周りも成長する」チームで勝利をめざす。

2024.09.17

取材に対応した小野晃征ヘッドコーチ(撮影:編集部)

 小野晃征新HCが就任した、リーグワン ディビジョン1の東京サントリーサンゴリアスが、9月17日のチームトレーニングを報道陣に公開した。
 残暑が厳しいコンディションの中、FW・BKに分かれて12月21日の2024-25シーズン開幕戦に向けた準備を進めた。

 東京SGは昨季レギュラーシーズン3位、プレーオフトーナメント3位という戦績を残した。​​前身のトップリーグ時代はパナソニック、東芝と並ぶ最多5回の優勝を成し遂げたが、2022シーズンのリーグワン始動以降はまだチャンピオンになれていない。
 2024-25シーズンはプレーヤーとしてクラブに8季在籍、日本代表として34キャップを獲得し2007・2015年W杯に出場した小野晃征氏がヘッドコーチに就任。昨季はアシスタントコーチとして見ていたチームを9月9日の始動日から指揮している。
 ワインレッドのトレーニングウェアに身を包んだFW陣はセットプレーを中心にコンタクト練習を実施。一方、爽やかなサックスブルーのトレーニングウェアを着用したバックスは、4対4、キックなどのメニューで軽快な動きを見せていた。

 練習終了後、昨季まで監督を務めていた田中澄憲新GMが取材に応じた。契約に関わった小野晃征HCにチームを託した理由をサンゴリアスのカルチャーを継承し発展できること、指導者として成長を期待している日本人コーチであること、であると明かし、クラブが標榜するアグレッシブ・アタッキング・ラグビーのさらなる進化に期待を寄せた。
 なお昨季までの自身の役職である「監督」と今季、小野晃征氏が就く「HC」に役割や意味合いの大きな違いはないと言う。

 今季、トヨタヴェルブリッツより新加入したSH福田健太は移籍の理由を「2027年W杯に向けて成長するため」と明言した。トヨタVには元オールブラックスの世界的SHアーロン・スミスが在籍しておりトレーニングから学べることも多かったが、その存在により公式戦でのプレータイムが限られていた。東京SGにもライバルは多いが、日本代表活動から交流があるSH流大からも学びを得て、成長を実感していると言う。

 今季のリーグワンチームで最年少指揮官となる、37歳の小野晃征新HC。自ら考えた「WIN THE ONE」というスローガンを掲げ、目の前のやるべきことを一つ一つ積み重ねて勝利を目指すチームづくりを進める。「自分自身が成長することによって周りも成長する。コーチ・スタッフ・選手にもそのマインドを持ってほしい」と、チームが理想とするメンタリティを示した。
 期待されているアグレッシブ・アタッキング・ラグビーの進化に向けては、チームのために動く「マインド」と、その動きを実現するための「ボディ」をテーマに強化を進めると話した。

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