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エディー・ジョーンズHCが5試合を総括。「厳しいスタート」も方向性には自信。

2024.07.23

再就任後の5試合を振り返ったエディー・ジョーンズHC(撮影:編集部)

 日本代表関連の5試合がおこなわれた6・7月を総括する記者会見がおこなわれ、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)と永友洋司 日本代表チームディレクター(TD)が出席した。
 永友TDは、日本代表として0勝3敗、JAPAN XVとして1勝1敗という戦績について「望むべき結果ではなかった」としつつも、2027年W杯に向けた強化という点では「エディーHCがめざすべき方向性は間違っていない」と述べた。
 エディーHCも「厳しいスタート」としつつも、チームが向かっている方向には希望を抱いていると語り、合わせてチームづくりには時間がかかることも強調した。

 エディーHCが就任以来掲げる「超速ラグビー」はプレーのスピードだけでなく、プレー選択の判断の場面でも必要となる要素だ。
 フィールドでの困難な状況判断には経験が必要であり、特に「トップレベルの厳しい状況でないとプレーヤーは学ぶことができない」とエディーHCは語った。

 今夏のシリーズ全5試合でFBの先発を任せた矢崎由高は「3キャップを得たことで状況判断のスキルを得られた」として、今後のさらなる成長への期待を寄せた。
 早大の2年生ながら日本代表として試合経験を積んだ矢崎に向けては、大学に戻ってもインターナショナルレベルのトレーニングを続けること、早大ラグビー部を引っ張ることを求めたと話した。

「パシフィックネーションズカップ」(PNC)でプールBに入った日本代表は、8月25日のバンクーバーでのカナダ戦、9月7日の熊谷でのアメリカ戦の後、順位決定のファイナルシリーズを戦う。
 エディーHCは、PNCの目標を「優勝」に加えて「チームがいかに進化できるか、ジャパンラグビーのDNAを示してプレーし続けられるか」であると掲げた。
 PNCのスコッドにはフランス・トップ14のトゥールーズへ移籍する齋藤直人と「35歳以上はレスト」ということでシリーズでキャプテンを務めたリーチ マイケルの欠場が明言された。

 2027年のラグビーW杯に向けて4か年でプロジェクトを進めるエディーHC。セレクションは、1年目で才能と成長性を見極め、2・3年目でコンビネーションを高め、4年目でベストなプレーヤーを選出するとした。
 2027年10月1日に開幕するW杯オーストラリア大会まで、3年強の期間が残されている。エディー・ジャパンは伸び代をどこまで伸ばせるか。

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