うなぎのぼりでジャパンに辿り着いた。
明大からアーリーエントリーでクボタスピアーズ船橋・東京ベイに加入した右PRの為房慶次朗だ。
3月22日の第11節・埼玉ワイルドナイツ戦で早くもリーグワンデビューを飾ると、5試合に出場して最終節には初先発も果たした。
そのままの勢いで日本代表に選出され、6月22日のイングランド戦で控えからの出場で初キャップを掴んだ。
後半7分。エディー・ジョーンズが最初の交代カードを切った。
「(残り約)35分あるなと。流れを変えていかなければいけないと思って(グラウンドに)入りました。緊張もしてましたけど、楽しさの方が勝っていました」
リーグワンでも見せたように、イングランド代表相手でも地上戦で光った。
「ボールキャリーは良かったのですが、ブレイクダウンでノットリリースを取られてしまったので50点ですね。ただファーストキャップは自分の中で財産になります」
前半をベンチで見守り、「スクラムは3番側は負けていなかったと思います。相手の方が少し上手かなとも思いましたが、全然いけると思いました」という。
「結果的にペナルティを取られることもありましたし、実際に組んでみてやはり強くはありました。(同じ右PRの)ジョー・マーラーという世界のトップの壁も感じました」
「当たってからの押しや重さが日本のチームとは全然違いました。ですが、ジャパンとして真っすぐ低く組む準備をして、前半も後半も意識できていた。ヒットの勝負は勝ててたと思っているので、そこには手応えを感じています」
同じスピアーズのWTB根塚洸雅は、5月末の菅平合宿に追加招集されチャンスを掴んだ。
先発フル出場したイングランド戦は、2年前に初キャップを獲得したウルグアイ戦以来のテストマッチ。後半26分にはトライも挙げた。
「ボールを繋げてもらったので取り切りたいという気持ちがありました。トライを取った後にファンの方が応援してくれている姿を見て、もっとトライを取りたいと率直に思いました」
久しぶりに赤と白のジャージーを纏い、さらに意欲が湧いた。
「今日はそこまでボールを持てなかったので、もっとボールを持って、力強さを持って、自信を持ってランニングしたいと思いました。ディフェンスでも1対1では結構勝負できたので、フィジカルのある相手に対してもどんどん前に出て止めていきたいです」
2人は29日にマオリ・オールブラックス戦にそれぞれ背番号3、11をつけて先発する。