9年ぶりに復帰したエディー・ジョーンズHC率いる新生日本代表の最初のテストマッチとなる6月22日のイングランド戦(14時50分キックオフ@国立競技場)に向け、日本代表が21日の午後に国立競技場で前日練習を実施した。
強い雨が降り続く肌寒いコンディションの中、「初めてテストマッチに出る選手もおり、なるべく試合に近いシチュエーションでやりたい」という首脳陣の意向から、赤白の試合ジャージーを着用して登場した日本代表。報道陣に公開された冒頭の20分間では、まず屋根に覆われた部分のスペースでストレッチやフットワークドリルなどウォームアップメニューをこなし、その後フィールドへ出てフォーメーションの確認などをおこなった。
練習後の記者会見には、ニール・ハットリー コーチングコーディネーターとSH齋藤直人が登壇。かつてエディー・ジョーンズHCのもとでイングランド代表を指導した経験を持つハットリー氏は、「成熟したイングランドと初戦で戦うことを楽しみにしています」と語り、「勇気を持ってプレーし、日本ラグビーの特性を生かしたラグビー、プレーヤーの強みを引き出すラグビーをしたい」と意気込みを口にした。
最大の焦点であるスクラムについては、「イングランドには100キャップを誇るPRダン・コール、PRジョー・マーラーや90キャップのHOジェイミー・ジョージら経験豊かなフロントローがそっている。ただ我々にも茂原隆由、原田衛、竹内柊平といいコンビネーションを積んできたプレーヤーがいる」とコメント。「ここまでハードワークを重ねてきたし、私もオーウェン・フランクスとともに非常にいいコーチングができたと自負している。現状の我々がどの位置にいるかわかるゲームになると思う」と展望を述べた。
また昨秋のW杯でもイングランド戦と対戦しているSH齋藤は、「エディー・ジャパンの初陣のメンバーに入ったことを光栄に思います」と語り、ゲームの焦点について「イングランドの土俵で戦わないこと。強いセットピース、フィジカル、キックといった相手の強みに対して、自分たちが対策してきたことをしっかりやることが大事。湿度、気温が高い中で、イングランドは間違いなく疲れる。そこまで我慢できるか、そこでもう一回ギアを上げられるかが重要になる」と解説。
宮崎合宿での2週間を通じて「自分たちのラグビー、超速ラグビーについて、かなり理解してきたと自信を持っていえる」とした上で、「試合は相手があってのことなので、準備したことを出せなかった時にどうしていくかを明日は絶対に考えなければいけない。まだ試合まで24時間あるので、詰められるところを詰めていきたい」と気を引き締めた。