日本代表は宮崎合宿6日目となる11日、7月にスコットランドで開催されるワールドラグビーU20トロフィー2024に向け別府合宿をおこなっていたU20日本代表と、ゲーム形式の合同トレーニングを実施した。
日本代表のエディー・ジョーンズHCのリードで細かくシチュエーションを設定しながら進められた実戦練習は、U20日本代表の奮闘が光った。序盤はフィジカルやスピードで上回る日本代表の推進力に押し込まれるシーンが目立ったものの、メンバーが入れ替わった2ターン目は果敢なタックルや鋭い突破で対抗する場面が増え始める。WTB飯岡建人のラインブレイクからFB竹之下仁吾が走りきり、SO伊藤龍之介がギャップを切り裂いてトライを奪うと、U20陣営から大きな歓声が上がった。
日本代表も合宿で積み上げてきた厳しいトレーニングの成果を随所に発揮し、HO原田衛やSO李承信、CTBディラン・ライリーらが好ランを披露して貫禄を示す。イングランド戦に向け準備を進めるプレーを確かめるように攻守とも積極的なチャレンジを見せ、こちらもさまざまな手応えをつかむ機会となった。
合同トレーニングはおよそ1時間で終了。最終的には日本代表がトライ数12対2で圧倒する結果となったが、U20日本代表の健闘で引き締まった内容のセッションとなり、それぞれにとって実戦感覚を確かめる貴重な時間となったようだ。
「初めてゲーム形式でやってみていい課題が見つかったし、『超速ラグビー』をいいテンポでできている時の可能性も見られたと思います。自分たちのシェイプからモメンタムを生むことで、外側で2対1の場面を作れたことが多かった。そのテンポを作り出せれば、イングランド戦でもたくさんチャンスができると思う」と感触を語ったのはWTB根塚洸雅。
U20日本代表の大久保直弥HCも「すごく学びができた60分だったと思います」と今回の機会を歓迎し、「2月から積み上げてきたものを、体を当てて実感できたと思う。来月のスコットランドに向けて、いい準備ができたと思います」と収穫を口にした。