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「自分たちにプレッシャーを…」。ワーナー・ディアンズが見た府中ダービー

2024.04.27

ディフェンスで激しさを発揮したディアンズ。何度も相手を押し戻すタックルを見せた©JRLO



 腕っぷし、足腰が強かった。

 4月27日、東京・秩父宮ラグビー場。今季ここまで1敗で2位と好調な東芝ブレイブルーパスは、同じ府中市を本拠地とする東京サントリーサンゴリアスを36-27で破った。

 国内リーグワンディビジョン1の第15節における屈指の好カード。疲れのたまった終盤こそ攻めにリズム、変化をつけたサンゴリアスから連続トライを奪われていたが、それまでに大差をつけていた。後半12分で31-10としていた。

 ペースを握れたのは防御がよかったからだ。

 タックラーが走者を捕まえては上腕で引き寄せたり、掴み上げたり、なぎ倒したり。その地点へはすぐに別な援護役が入り、向こうの得意な素早い球出しを未然に防いだ。

 特にFLの佐々木剛、怪我からの復帰後初先発というNO8のリーチ マイケルが激しさと運動量で魅した。

 ハイライトは前半28分頃だ。

 17―3と先行もシンビンにより数的不利を強いられるなか、自陣で計29フェーズものアタックをしのいだ。時折、端側のスペースを破られても、折り返しのパスが飛んだところへ赤い壁をせり上げる。

 最後は、サンゴリアスのアクシデンタルオフサイドを招いた。ブレイブルーパスのLO、ワーナー・ディアンズが振り返る。

「皆、よくタックルの後に起きて、もう1回タックルに行けるように動いていたと思います。(接点)サントリーは速いテンポでアタックしたいチームなので、それをコリジョン(1対1の衝突)でスローダウンするか、ブレイクダウン(ボール争奪局面)でファイトをかけるか…と(いうイメージで)試合に入って、うまくいったのかなと」

 身長201センチ、体重117キロ。恵まれたサイズに加速力とスタミナを搭載し、シーズン終了後は日本代表としても活躍が期待される22歳だ。

 件の重要局面でも身体を張ったうえ、21点リードで迎えた後半17分頃にも持ち味を活かした。自陣22メートル線付近左で、得意のチョークタックルを繰り出した。コンビを組むジェイコブ・ピアスとともにボール保持者を仕留め、自軍スクラムを獲得できた。

「チームのシステムでターンオーバーできるように、好きなチョークタックルをしようと」

 反省も忘れない。

 総じて自陣での落球、反則で相手にチャンスを与えていて、その傾向はここ数節、続いていたと指摘。目指すは、旧トップリーグ時代の2009年度以来となる日本一だ。すでに2シーズンぶりの進出を決めているプレーオフが始まるまでに、勝負の作法を再徹底したいという。

「毎試合、(自軍の失敗で)自分たちにプレッシャーをかけている。いいアタックをした後に、ミスをして攻められるという感じで。(次戦以降は)それをなくして、いいディフェンスでターンオーバーし、いいアタックをするという風にしたい」

 5月の第1週にある最終節の結果にかかわらず、ブレイブルーパスはリーグ戦2位を確定させている。他会場の結果次第では3、4位に変動があるなか、3位のサンゴリアスとはプレーオフ準決勝で再戦するかもしれない。課題を解消し、リベンジを阻止できるか

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