ラグビーリパブリック

前NZ代表指揮官フォスターのトヨタヴェルブリッツ入り発表。13人制スターも来季加入決定

2024.04.16

2023年ワールドカップでNZ代表を決勝に導いたイアン・フォスター(Photo: Getty Images)


 昨年のワールドカップ決勝を最後にニュージーランド代表“オールブラックス”のヘッドコーチを退任したイアン・フォスター氏が、ジャパンラグビー リーグワンのトヨタヴェルブリッツに来季加入することが4月16日に公式発表された。ヴェルブリッツで現在ディレクター オブ ラグビー/総監督を務めるスティーブ・ハンセン氏とは関係が深く、8年間(2012年~2019年)一緒にオールブラックスを強化し2015年ワールドカップ優勝など多くの偉業を共に成し遂げており、コーチングパートナーシップを再燃させることになる。

 フォスター氏は「ここ数年、日本のラグビーの発展を注視してきました。リーグワンは、間違いなくこれからも向上していきます。トヨタに加わることに非常に興奮しており、チームに違いを生み出す決意があります。彼らの野心に非常に感銘を受けており、タイトル獲得の目標を達成するため、共に歩んでいけると確信しています。そしてもちろん、再びスティーブとつながりを持ち、彼と一緒に仕事をすることを楽しみにしています」とコメントした。

NZ代表の指揮官とアシスタントコーチだった頃のハンセン(左)とフォスター(Photo: Getty Images)

 そして、2019年末からヴェルブリッツに携わっているハンセン氏は、オールブラックスの指揮官だったときにアシスタントコーチとして支えてくれたフォスター氏がヴェルブリッツに加わることを喜び、「イアンと私は個人的に深いつながりがあり、彼を深く信頼しています。彼は優れたコーチだけでなく、素晴らしい友人でもありますので、彼の合流を心待ちにしています」と語る。既に来季のプランについて活発な議論をしているそうで、興奮が高まっているという。「トヨタ自動車はラグビー部に対して常にサポートをしてくれます。私たちは会社のみならず、ラグビーとしての存在感をも世に示していけるようになりたいです。それにはまだ時間がかかりますが、イアンの加入はパズルの重要なピースです。彼の知識、ゲームの理解、コミュニケーション能力はどれも一流であり、再び彼と協力しあいながら働けることを楽しみにしています」

13人制で活躍してきたジョセフ・マヌ。192センチ、98キロの大胆なアタッカー(Photo: Getty Images)

 ヴェルブリッツはさらに、ラグビーリーグ(13人制)のスターで、シドニー・ルースターズや13人制ニュージーランド代表で活躍してきたジョセフ・マヌの獲得も発表。CTB、WTB、FBと複数ポジションでプレーできる27歳は、「トヨタヴェルブリッツへの加入を発表できることを大変嬉しく思います。誇り高き歴史を持つ、エキサイティングな組織の一員になることを心待ちにしています。また、多くの才能ある選手たち、並びにスタッフと一緒にプレーすること、そして情熱的なサポーターの皆様の前でプレーすることを楽しみにしています」とコメントした。

 15人制でプロレベルの経験はないが、過去にプレーしたことはあり、今年2月には、フランスのクラブが約1億円で獲得するかもしれないと噂されたほどエキサイティングな選手だ。「15人制ラグビーを再びプレーすること、そしてジャパンラグビー リーグワンでプレーすることを楽しみにしています。15人制への移行が簡単ではないことを理解していますが、その挑戦を受け入れます。私と家族は日本の文化を吸収し、これから待ち受ける素晴らしい機会に身を置くことが待ちきれません」と語っており、2024-25シーズン注目のひとりになりそうだ。

 ヴェルブリッツの後藤彰友GMは、「ラグビーリーグから素晴らしいスキル・フィジカル・人間性を持った選手がトヨタヴェルブリッツに加入してくれることを、心より嬉しく思っております。今のチームを離れること、15人制ラグビーへのチャレンジ、日本での生活を決断することは、本人やご家族にとって簡単なことではなかったと思います。彼のプレーヤーとして、人としての更なる成長をチーム全員でサポートしてまいります」とコメントした。

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