太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024は、初開催の北九州大会から幕を開けた。
4月6日、7日にミクニワールドスタジアム北九州に12チームが集まる。
その頂点に立ったのは、昨季全4大会を制して初の完全優勝を成し遂げた、ながとブルーエンジェルスだ。
今季は同日にサクラセブンズが香港セブンズに参戦していたため、平野優芽ら5人の主力が欠場。それでも、王者は王者であり続けた。
7日のファイナルは、2021シーズンの静岡エコパ大会以来の決勝舞台に上がった三重パールズと対戦。
手に汗握る攻防を24-17で制した。
ながとが挙げた先制トライは前半3分。昨季まで東京山九フェニックスでトライを量産したニア・トリバーが自陣22㍍内から駆ける。
ひとりをハンドオフで吹き飛ばし、もう一人をスピードで振り切った(ゴール成功で7-0)。
しかし、アタック力のあるパールズは自陣深くでボールを回し、共同主将の末結希が中央突破。ゴール前で捕まるも、素早く展開して最後はジャネット・オケロがインゴールに入った。
その直後にはモニーク・コフィが今大会再三見せたハイボールの強さを披露、山中美緒のキックオフを確保して攻めた。
最後はオケロがトライランキングトップに立つ9トライ目を挙げる。スコアも10-7と逆転して前半を終えた。
しかし、後半はながとの攻める時間が続く。再びリードを奪ったのは開始15秒だ。キックオフの競り合いでこぼれたボールを藤崎春菜が捕球してそのまま走り切った。
その後も激しいディフェンスでプレッシャーをかけ、相手を背走させる。敵陣ゴール前まで追い込み、キックを誘発させた。
攻めに転じれば相手の一瞬のスキを見逃さなかった。外側で一人余っていたアマーリ・ハラを走らせ、リードを広げた(4分/19-10)。
6分には庵奥里愛の好走で再び2点差とされるも、次のアタック機会でしっかり仕留めてみせた。
今季日体大から加入の新野由里菜がボールキャリーで2人を巻き込むと、数的有利の順目にボールを運ぶ。ハラの突破はゴール前手前でオケロに阻まれるも、すぐさまソフィー・ダフに繋いでトライ。これが決勝点となった。
ノーサイド直後、藤崎主将の目には涙。
「日本代表の5人は日本代表として頑張ってくれているし、(5人が抜けたとしても)私たちも強いんだぞというのを見せたかった」と話し、有言実行した。
敗れたパールズの末主将は、「(実力に)差はなかったと思う。次は絶対に勝ちます」と力強く語った。
地元開催で大きな声援を受けたナナイロプリズム福岡は、初日のファーストゲームで自衛隊PTSに敗れるも、その後は勝利を重ねて3位。
同じく福岡で活動する日経大女子アマテラスは、初日は日体大女子に26-28、追手門学大VENUSに28-26と熱戦を演じ、大会を盛り上げた(最終順位は12位)。