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石見智翠館が7年ぶりに4強入り。中部大春日丘との雨中戦制す【全国高校選抜大会】

2024.03.27

手の内を知る者同士の対戦は、後半に修正できた石見智翠館に軍配(撮影:松本かおり)

 3月26日に熊谷ラグビー場でおこなわれた、全国高校選抜大会の準々決勝4試合はすべて雨中戦に。第1試合は石見智翠館が中部大春日丘を29-12で破り、7年ぶりの準決勝進出を果たした。

 先制トライは智翠館だ。相手のダイレクトタッチから得たチャンスから、ラインアウトモールを押し込む(前半2分)。
 その後は雨の影響で互いにボールが手につかない中、21分にFB新井竜之介が40㍍PGを沈めて智翠館が10-0とリードを広げた。

 しかし、直後にイージーなミスから自陣深くへの侵入を許し、FW戦から最後は春日丘NO8坂口湊眞がトライ。前半終了間際に得た春日丘のPGは外れ、10-7で前半を折り返した。

 後半も両者ミスが多発する展開は変わらず。しかし、智翠館のほうが効果的にキックを使い、相手のエラーを誘った。2分の追加点は、ハイパントでこぼれたボールをLO山根風雅が捕球して走り切ったものだ(17-7)。
 しかし春日丘もハイパントでのこぼれ球をNO8坂口がドリブルしてインゴールまで持ち込み、点差を1桁に戻した(18分/17-12)。

 ただ、SO原田崇良とFB新井のキックでエリアを優位に進めていた智翠館は、再び敵陣で相手のミスを誘う。21分には敵陣ゴール前の相手の落球を見逃さず、FL神保友海がセービングしてそのままトライ。26分には敵陣でのディフェンスから得た5㍍スクラムを起点に、最後はLO山本力優がダメを押した。

 昨季から指揮を執る智翠館の出村知也監督は、「新3年生の代になってから雨の中で試合をするのはおそらく初めてでした」と明かし、「雨に向けた準備を僕ら(コーチ陣)がもっとやってあげていれば、前半もう少し良い展開に持ち込めたのかなと。ただ、(試合全体を見れば)彼らは落ち着いてプレーしてくれた」と話した。

「ウォーミングアップからすごく気合い入っていた。向こうが声を出したらこちらも負けじと大きな声を出して。あらためて高校ラグビーっていいなと思いました」と表情を崩した。

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