日野レッドドルフィンズが、ディビジョン2(2部)への昇格を決めた。
リーグワン2023-24をディビジョン3(3部)で戦っているレッドドルフィンズは、3月24日、群馬県の太田市運動公園陸上競技場で清水建設江東ブルーシャークスと対戦し、45-18で快勝した。
首位のレッドドルフィンズは開幕から8連勝。残り4節あるが、3位との総勝点差が24ポイントとなり、2位以上が確定。来季のリーグワンは3チームが新規参入することから、今季ディビジョン3の上位2チームは自動昇格となるため、レッドドルフィンズのディビジョン2への昇格が決定した。
昨シーズンに不祥事があってチームの存続も危ぶまれたレッドドルフィンズだが、降格してどん底から再出発し、1年でのディビジョン2復帰となる。
レッドドルフィンズは前半13分、ラインアウトからのサインプレーでWTB小島昂が抜けて最初のトライを獲得。17分にはHO谷口永遠のブレイクダウンの奮闘で敵陣深くに入ると、ラインアウトから力強いドライビングモールで押しきった。21分には208センチの長身LOローリー・アーノルドがインターセプトから約50メートル走りきり、追加点。30分もモールを活かして得点すると、37分にはターンオーバーからのカウンターをSO東郷太朗丸がフィニッシュし、5連続トライで大差をつけ、勝利を引き寄せた。
敗れた2位のブルーシャークスは5勝3敗となり、3位との総勝点差は10ポイント。
同日、ディビジョン2では第9節の2試合がおこなわれ、NECグリーンロケッツ東葛とレッドハリケーンズ大阪が勝利を収めている。
グリーンロケッツは8,682人の観客が入った千葉・柏の葉公園総合競技場で豊田自動織機シャトルズ愛知と対戦し、42-26で制した。グリーンロケッツは8勝1敗、シャトルズは6勝3敗となった。
前半、グリーンロケッツはスピードあるWTB尾又寛汰がタッチライン際で勝負強さを発揮し、SHニック・フィップスはキックチャージから得点、両LOも力走を見せ山極大貴のトライも生まれた。シャトルズが食らいついてシーソーゲームとなり、6点リードで折り返しとなったグリーンロケッツは、後半早々、キックのバウンドボールを確保してつなぎ、LOサム・ジェフリーズからオフロードパスをもらったCTBクリスチャン・ラウイがゴールへ走りきり、追加点を獲得。49分(後半9分)にはペナルティを得ると主将のFBレメキ ロマノラヴァが速攻を仕掛けてWTB尾又がトライゲッターとなり、リードを広げ、その後の相手の反撃を1トライに抑え、ライバル対決を制した。
なお、6チームが参加している今季のディビジョン2は、リーグ戦10節を終えたあと、上位3チームと下位3チームに分かれて順位決定戦をすることになっており、グリーンロケッツとシャトルズは同じくトップ3入りを決めている浦安D-Rocksとともに、順位決定戦で優勝を争う。
レッドハリケーンズは、岩手・いわぎんスタジアムで日本製鉄釜石シーウェイブスと対戦し、38-33で競り勝った。
レッドハリケーンズは56分(後半16分)に逆転されたが、その6分後、モールでゴールに迫り、最後は主将のFL杉下暢がパワーでインゴールに押さえ、再びリードを奪った。70分にはNO8ジョシュ・フェナーがタックルされながらも倒れず、ゴールへ力走し追加点を獲得。
一方、粘るシーウェイブスは、76分にパワフルなCTB石垣航平が次々とディフェンダーを振りきってトライを奪い返し、FB中村良真のコンバージョンも成功で5点差に詰めた。そして試合間際、自陣深くから果敢に攻め上がって巨漢NO8セタ・コロイタマナが力強い走りでゲインし、パスをもらったWTB阿部竜二がゴールへ駆け抜け、劇的なドラマになるかと思われたが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認した結果、コロイタマナのパスはスローフォワードと判定され、トライキャンセル。最後のスクラムでシーウェイブスは必死にプレッシャーをかけたものの、ボールを奪い返すことはできず、ノーサイドとなった。
レッドハリケーンズはこれで3勝6敗、シーウェイブスは1勝8敗となった。