3連敗して9位に落ちていた静岡ブルーレヴズが、3月16日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれたリーグワン第10節でリコーブラックラムズ東京を36-29で下し、連敗を止めた。
静岡ブルーレヴズはこれで4勝6敗(総勝点20)、入替戦出場圏内の10位に位置するブラックラムズ東京は2勝8敗(総勝点12)となった。
相手に7点を先取された静岡ブルーレヴズだが、前半15分、キックレシーブからのカウンターでチャンスを広げ、CTBチャールズ・ピウタウからオフロードパスをもらったWTBマロ・ツイタマが左外を抜け、日本代表候補でもある今季トライランキングトップのツイタマはタックラーをかわしてインゴール左隅に押さえ、トライが認められた。
20分には自陣でのスクラムからすばやく展開してWTBツイタマ-SO家村健太の連係にCTBヴィリアミ・タヒトゥアのおとり役も効いて攻め上がり、テンポよくつないでWTB奥村翔がフィニッシャーとなった。
ツイタマの強烈なタックルでも活気づいた静岡ブルーレヴズは、24分にはSHブリン・ホールがブレイクダウン近くの空いたスペースを抜け、SO家村、LOマリー・ダグラスとつないで3連続トライとなった。そして、家村の精巧なゴールキックでも着実に得点を重ねた。
その後、4点差に詰められ折り返しとなった静岡ブルーレヴズだが、21-17で迎えた後半早々には、自陣でのモールドライブからバックス展開もあって攻め上がると、フェイズを重ねてゴールに迫り、LOダグラスがフィニッシュ。さらに、ペナルティゴールでも加点し、14点リードを奪った。
一方、上位への浮上を目指すブラックラムズ東京も意地を見せ、61分(後半21分)、オフロードも巧みに使い細かくパスをつないで敵陣深くに入ると、SH山本昌太のキックパスが左外のWTBネタ二・ヴァカヤリアに通り、前半に力強い走りでトライを決めていた日本代表候補のヴァカヤリアがタックラーをかわしてチームアタックを完成させた。
反撃ムード高まるブラックラムズ東京はさらにリスタート後、ブレイクしたNO8マイケル・ストーバーグの力走で敵陣に入り、ペナルティを得ると、今度はSOアイザック・ルーカスがピンポイントのクロスキックでヴァカヤリアに通し、ヴァカヤリアはタックラー1人をかわしたあと、がまんしてサポートのFLブロディ・マクカランにボールをつなぎ、最後はCTB礒田凌平がトライ。コンバージョンも決まり、2点差に詰めた。
しかし、粘るブラックラムズ東京に対して、静岡ブルーレヴズもタフに戦い続け、73分、フォワードがハーフウェイでのスクラムで圧力をかけてアドバンテージを得ると、すばやく大きく展開してバックスのゲインで敵陣深くに入り、テンポよくリサイクルしてツイタマのトライで突き放し、接戦を制した。