初めてのリーグワンの舞台ながら、開幕からの9戦で7トライ。第8節、3月3日のトヨタヴェルブリッツ戦では80分で4トライを決めた。
コベルコ神戸スティーラーズのアーディ・サヴェア(NO8/FL)が実力を存分に発揮している。
オールブラックスの中心で、ワールドラグビーの選ぶ2024年のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの輝きはまぶしい。
同選手の3歳上の兄、ジュリアン・サヴェアは、今季スーパーラグビー・パシフィックのモアナ・パシフィカでプレーしている。
そのジュリアンが3月8日におこなわれたレベルズ戦でトライを奪い、スーパーラグビー通算61トライとした。
このトライによって、通算60トライだったイズラエル・フォラウ(元ワラターズ。現在、浦安D-Rocks)の記録を上回った。33歳にして歴代トップに立った。
ちなみに、60トライのフォラウに続くのは、ダグ・ハウレット(59)、ケイリブ・ラルフ(58)。それぞれブルーズ、クルセイダーズで活躍した名プレーヤーだ。
ハリケーンズで現役を続けているTJ・ペレナラも58トライをマークしている。
ジュリアン・サヴェアが節目のトライを挙げたのは、レベルズ戦の後半9分だった。この日はCTB、12番で出場。WTBペペサナ・パタフィロからのパスを受け、インゴール右に飛び込んだ。
ただ、23-20と敗れた。
サヴェアは2009年にセブンズNZ代表に選出され、翌年U20代表へ。2011年のハイランダーズ戦でスーパーラグビーデビューを果たした。
2012年にはオールブラックスにも選ばれ、2017年までに54キャップを積み上げた(46トライ)。
2015年のワールドカップではチームの優勝に大きく貢献。大会記録でもある1大会8トライの活躍だった(同数で他に3選手)。
2018年からの2シーズンは仏・トップ14、トゥーロンのジャージーを着るも期待されたような活躍はできなかった。
NZへ戻り、ウェリントン代表、ハリケーンズに復帰してプレーを続けていた。
スーパーラグビー156試合目で61トライとなり、通算最多トライとなった。
モアナ・パシフィカでプレーするのは今季から(この試合で3試合目)。昨季まで所属したハリケーンズで153戦に出場した。
全盛期の豪快な走りから『THE BUS』の愛称を持つ男はいま、豊富な経験を周囲の選手たちに伝えることも楽しんでいる。