ラグビーリパブリック

プレーオフ目指すトヨタヴェルブリッツが接戦を制す。前王者クボタスピアーズは5敗目

2024.03.09

彦坂圭克がキックチャージでトライを決め、喜ぶトヨタヴェルブリッツ(撮影:佐藤真一)


 4勝4敗でレギュラーシーズンを折り返し、プレーオフ進出へ向けて負けられないクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(前節終了時点で6位)とトヨタヴェルブリッツ(同7位)が3月9日に東大阪市花園ラグビー場で激突し、トヨタヴェルブリッツが31-27で競り勝った。

 相手に先制のペナルティゴール(PG)を許したトヨタヴェルブリッツだったが、前半11分、ラインアウト・モールからHO彦坂圭克が持ち出してゴール前まで突進し、最後はPR三浦昌悟がピック&ゴーでインゴールにねじ込んだ。

 一方、昨シーズンのチャンピオンであるクボタスピアーズは19分のピンチを粘り強いディフェンスでしのぐと、27分に攻めてアドバンテージを得ながらゴールに迫り、SO岸岡智樹がキックしてインゴールに転がったボールをFL末永健雄が押さえ、逆転した。

 しかし、7-8で折り返したトヨタヴェルブリッツは後半早々、自軍が蹴ったキックオフボールを確保して攻め込み、SOボーデン・バレットがディフェンス裏に蹴ったボールがゴール前で弾んでFB高橋汰地の手に収まり、トライで再びリードを奪った。

 その後、1点差に詰められたトヨタヴェルブリッツだったが、49分(後半9分)にはHO彦坂が敵陣深くで相手にプレッシャーをかけ、キックチャージしてインゴールに押さえ、流れを引き戻した。さらに、63分にはWTB和田悠一郎がディフェンスでプレッシャーをかけ、FL小池隆成がサポートしてボールを奪い返し、パスをもらったFB高橋がゴールへ走りきり大きな追加点となった。

 トヨタヴェルブリッツは、入替で後半途中から入ったSH福田健太が負傷して64分に退き、本職のスクラムハーフが不在になり厳しい状況となったが、背番号12のチャーリー・ローレンスがその役をカバーし、リードをキープ。
 クボタスピアーズに反撃されて8点差に詰められたものの、苦しい時間を耐え、ゲーム終盤にはバレットのPGで点差を広げ、逃げきった。

 一方、クボタスピアーズは大事な一戦で勝利を逃したものの、試合終了間際に敵陣深くに入ってラインアウトからモールで押し込み、2023年度帝京大主将でアーリーエントリーのHO江良颯がデビュー戦トライを決め、7点差以内としたため貴重なボーナスポイントを獲得している。

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