約1か月ぶりの東芝ブレイブルーパスでの試合で、今季初めて1番のジャージーを着る。
2月24日の相手は横浜キヤノンイーグルス。眞壁照男にとっては今季6戦目の出場となる(全7戦中)。
ここまでの5戦は3番でスクラムを組んできた。
チームは開幕から6連勝と好調だ。
フロントローとして躍進を支えたことが評価され、2月上旬に実施された日本代表トレーニングスコッドの福岡キャンプに招集された。
代表候補で、これまでの経験値が高い3番として期待されている。
立教大学卒。2019年の春に府中にやって来た。
広島県出身。4歳のときに福山ラグビースクールに入る。中学時は鯉城ジュニアラグビースクールでプレーを続け、桐蔭学園に進学した。
男兄弟4人がすべてラグビーマンという環境で育った。
自身は4男。次男の貴男さんはリコーブラックラムズ東京でプレーしている。
今季のブレイブルーパスの好調さを分析する。
「個人的には、リーダーのリーチさんらが示すことをサポートし、自分の仕事をやってきました。他のメンバーも、それぞれの役割を果たした。それが結果につながったと思います」
快調に白星を重ねるチームの中にいたのだから、代表トレーニングスコッド選出の予感があっても不思議ではない。
しかし知らせを聞いたときは、嬉しさと同時に不安も感じた。
「自信があるわけではないので。やるべきことをやってきたことが(選出に)つながった」と話す。
日本代表を率いるエディー・ジョーンズ ヘッドコーチとの面談では、「シーズンを重ねていく中で、スクラムやフィジカル面の成長に一貫性がある」との評価を受けた。
改善点も示された。
「スクラムやブレイクダウン後の次のプレー。動き出しのところ、スピードチェンジのところを指摘されました。例えば(味方が)抜けた後、サポートに走り出すときのスピードなど、そこをもっとはやくできれば、個人としてもさらに良くなるし、チームのためにもなる、と」
シーズンを通して、その点を追求していこうと思う。
そこを常に実現していければ、今後も継続的に代表候補の枠に入ることができる可能性は高まる。
172センチ、110キロと小柄だ。しかしネガティブな要素とは考えない。「低いスクラム、低いプレー。ポジティブな面を見せていきたい」と前向きだ。
親から授かった分厚い胸が武器になっている。それを使い、トイメンに圧力をかける。
癒し系の性格。後輩からも慕われ、チームメートに愛される存在だ。
進化し続け、将来日本代表選出、キャップ獲得となれば、立教大OBとして初の15人制代表での快挙となる。
(※訂正=1963年/カナダBC州代表戦の川崎和夫氏、1967年/NZ大学選抜戦の東 勝利氏、山岡 久氏がそれぞれキャップ1を保持していました。)
「そうなれば、トップチームではないところからでもやれる、と勇気づけられる人もいるかもしれないですね」
自分の活躍で、人の未来も照らす男になれたら最高だ。