「バズ」がグラウンドに戻ってきた。
2月9日にトヨタSCで行われた浦安D-Rocksとトヨタヴェルブリッツのミライマッチで、浦安PR浅原拓真が途中交代で出場。1年2か月ぶりの試合復帰と、新天地でのデビュー戦を飾った。
肉離れをしたのは一昨年の12月後半。日野レッドドルフィンズに所属していたときだ。リハビリが終わり、そろそろ復帰という時期に、チームは活動停止に。その後は試合をすることなくシーズンを終え、昨年の6月30日付で、浦安DRに移籍した。7~8月は新チームで練習を続けたが、膝の調子が万全ではなく、思い切って手術。長いリハビリを終えての復帰となった。
「手術をして、一時期筋肉も落ちて大変だったんですが、メディカルのおかげで復帰できた。良かったあ~」とトレードマークの人懐こい笑顔を見せる。
久々の試合で助けてくれたのは、出られないときに身につけたラグビーの知識。試合中にジャッカルの場面もあったが、「これまでそういうタイプではなかったんですけど、この歳になってラグビーの理解力がついたみたい(笑)」。
日本代表キャップは12。東芝で9シーズン、日野で4シーズン。人気アニメの登場人物に似ていることから、愛称は「バズ」。スクラムの強さだけでなく、趣味のイラストでも才能を発揮するなど、チームの垣根を超えて愛される存在だ。
今年の9月で37歳。まだ現役を続けている1987年生まれの同期はSH日和佐篤(神戸S)、HO川村慎(横浜E)、LO梶川喬介(BL東京)と、数えられるほどになってきた。
「いけるところまでいこうかと」
左手首に巻かれたテーピングにはYUHAの文字。東芝時代、横でスクラムを組み、2020年に早逝した湯原祐希さんの名を記す。
「これから何年できるか分からないけど、すべての試合はユハさんに捧げようと」
次の目標はリーグワン出場だ。
「第一ステップは踏めたので、次は公式戦。個人としてはスクラムで貢献できるかなという感覚もある。チームにとって、いい歯車になれたら」
その強みで、チームをディビジョン1へと押し上げたい。
無限の彼方へ、さあ行くぞ!