ラグビーリパブリック

スピアーズが土壇場で劇的な逆転勝ち ブラックラムズは残り数秒でリード守れず

2024.01.28

モールで押すスピアーズ、踏ん張るブラックラムズ(撮影:高塩隆)


 1年前は2点差の死闘。そして今年も、この2チームの対戦は最後まで手に汗握る熱戦となった。東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場で1月27日、リコーブラックラムズ東京とクボタスピアーズ船橋・東京ベイが激突。最終スコアは18-17、昨年に続いて今年も、スピアーズが接戦を制した。土壇場の逆転勝ちだった。

 今季すでに3敗しながらも、調子が上向いているように見えるディフェンディングチャンピオンのスピアーズに対し、同じく下位からの上昇を目指すブラックラムズが先制した。
 前半12分、SOで先発のアイザック・ルーカスが軽快なフットワークでディフェンスに切り込み、オフロードパスをもらったキャプテンのHO武井日向がタックルを外してゲイン、サポートもついてテンポよくボールをつなぎ、右外のWTBシオペ・タヴォがコーナーにトライを決めた。

 その後、同点に追いつかれたが、ブラックラムズは24分にも根気よく17フェイズ重ねてゴールに迫り、パワフルなWTBネタニ・ヴァカヤリアが突っ込んで勝ち越しに成功した。

 一方、ブラックラムズの粘り強い守りに対し、なかなか得点できずにいたスピアーズだったが、5-10で迎えた67分(後半27分)、相手に反則があって敵陣深くでのラインアウトチャンスをつかむと、モールドライブは止められてしまったものの、展開してFBゲラード・ファンデンヒーファーがディフェンダーをひきつけ、パスをもらったWTB根塚洸雅がトライ。ゴールキッカーのファンデンヒーファーが厳しい角度からのコンバージョンを決め、逆転した。74分にはペナルティゴール(PG)で加点し、15-10となった。

 だが、ドラマはここからで、試合終了間際、ブラックラムズが敵陣深くに入ってラインアウトからモールでゴールに迫り、スピアーズに故意の反則があり、平川哲也レフリーはペナルティトライを宣告した。逆転、ブラックラムズが2点リードとなった。

 残り時間わずか。リスタート後、ブラックラムズはボールキープで逃げ切りを図った。
 しかし、追い込まれたスピアーズは、HOスカルク・エラスマスらがブレイクダウンで必死にファイトし、ホーンが鳴るなか、ペナルティを獲得する。そして、ファンデンヒーファーがPGを決め、劇的な逆転ゲームとなった。

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