2018年度以来の花園制覇を目指す大阪桐蔭高校(大阪第2)が、第103回全国高校ラグビー大会の準々決勝で流通経済大学付属柏高校(千葉)に19-13と競り勝ち、5年ぶりのトップ4入りを決めた。
一方、ノーシードで1回戦から勝ち上がり、大舞台で躍動した流経大柏は、第98回大会以来2度目の準決勝進出とはならなかった。
前半をリードしたのは流経大柏だった。3分、スクラムで大阪桐蔭に反則があり、流経大柏はSH三田村喜斗のペナルティゴール(PG)で先制した。
9分、11分と大阪桐蔭が攻めてゴールに迫るも、流経大柏は粘り強いディフェンスでトライを許さなかった。
しかし、大阪桐蔭は14分、スクラムで圧力をかけてペナルティを獲得し、再び敵陣深くに入ると、ラインアウトからドライビングモールで押しきり、逆転。SO上田倭楓のコンバージョンも決まり、7-3とした。
それでも、流経大柏はPGで点差を詰め、28分にはがまんのディフェンスでピンチを脱出し、流れを引き寄せた。
すると、前半最後、流経大柏はディフェンスでプレッシャーをかけて相手のハンドリングエラーを引き出すと、切り返しでLO阿部虎生が好走して大きくゲインし、サポートもついてすばやくリサイクルし、FB丸岡大地斗がインゴール中央に持ち込み逆転。コンバージョンも決まり6点リードで折り返した。
しかし、大阪桐蔭は後半早々、LO中谷陸人がジャッカルに成功して敵陣深くに入り、ラインアウトからモールで押しきり、再びゲームをひっくり返した。コンバージョンも決まり、14-13となった。
1点ビハインドとなった流経大柏は後半6分、ゴール前のスクラムからサインプレーでWTB西機大河がトップスピードで突っ込んだが、大阪桐蔭はFL前川竜之介がタックルで止め、NO8上野凌大がジャッカルでピンチを脱出した。
だが、流経大柏も譲らない。14分、今度は大阪桐蔭がフェイズを重ねブレイクしたNO8上野の力走でゴールに迫ったが、流経大柏は懸命のディフェンスで踏ん張った。直後、大阪桐蔭がスクラムでプレッシャーをかけてターンオーバーし、再びゴール前で攻めてパワフルな8番の上野が突っ込んだが、赤いジャージーはLOフォラウ隼人が懸命に足を止め、HO土方倖矢とSH三田村がグラウンディングを許さなかった。
しかし、大阪桐蔭は試合終了間際、再び敵陣深くに入ると、ラインアウトから得意のモールで押しきり、執念でトライを奪った。6点差。
リスタートがあり、流経大柏はキックオフボールを果敢に取りにいったが、ノックオン。そして直後、大阪桐蔭がスクラムからボールを出して外に蹴り、激闘はノーサイドとなった。