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花園初出場の高川学園が飯田OIDE長姫下し初勝利 北越は明和県央に屈するも執念の1トライ

2023.12.28

仲間に鋭いパスを送る高川学園のSO林香凜(撮影:松本かおり)


 花園初出場の高川学園高校(山口)が、12月28日におこなわれた第103回全国高校ラグビー大会の1回戦で、57大会ぶり2回目の出場となった長野県飯田OIDE長姫高校と対戦し、75-0で初勝利を挙げた。

 序盤のチャンスを逃した飯田OIDE長姫に対し、高川学園は前半8分、高校日本代表候補でもある主将FB大嶋柚楽のハイボールキャッチからWTB野村映登のゲインにつながって敵陣深くに入り、ワイドにボールを動かし、FL藤田凌が最初のトライを決めた。
 15分にはPKからの速攻でNO8稲田秀斗が突進してゴールに迫り、リサイクル後、CTB大嶋惺楽がインゴールに突っ込んだ。
 高川学園はさらに18分、自陣深くに入られたものの、LOシオネ・マヘがモールディフェンスでボールを奪い返し、その後、FB大嶋柚楽のキック&チェイスで瞬く間に敵陣深くに入ると、ボールキープでつなぎ、SO林香凜がインゴールに持ち込んだ。

 対する飯田OIDE長姫は21分、CTB野牧聖太がブレイクして力走したものの、得点にはつながらなかった。

 流れを渡さなかった高川学園は、30分にはSO林がキックレシーブからのカウンターで大きくゲインし、ボールをつなぎ、WTB野村がフィニッシャーとなった。

 26-0で迎えた後半2分には、野村が相手ハイパントのフェアキャッチからすぐに仕掛け、キックを使った個人技でトライを獲得。高川学園の勢いは止まらず、その後も6トライを追加して大勝となった。

 最後までチャレンジし続けた飯田OIDE長姫は、後半23分に敵陣深くに入り、ラインアウトからトライを狙いにいったが、落球でチャンスを逃し、結局、無得点に終わった。

 勝った高川学園は2回戦でBシードの東海大大阪仰星(大阪第3)に挑む。

最後まで懸命にプレーした北越。ボールランナーはNO8国本康誠(撮影:松本かおり)

 25年ぶり2回目出場の北越高校(新潟)は、2年連続10回目出場の明和県央高校(群馬)と1回戦であたり、5-54で敗れた。

 明和県央は前半3分からトライラッシュ。PR生方碧空が、まずドライビングモールから持ち出し突進で先制し、8分にはゴール前のピック&ゴーで連続トライとなった。11分には、ディフェンスでプレッシャーをかけてターンオーバーし、敵陣深くに入ると、生方の力強い突進後にボールを動かし、CTB赤羽栄悟がタックルを破って抜け、トライを決めた。
 勢いづいた明和県央は24分にはWTB丸山貞が鋭いステップでディフェンスを抜けて約40メートル走りきった。27分にはキックチャージからボールをつないで攻め込み、主将のHO上原渉が抜けてトライゲッターとなった。
 明和県央は35-0で迎えた後半も3トライを追加。

 一方、北越は、後半21分のラインアウト・モールからのアタックは、ゴール左隅に突っ込んだHO大橋武生がグラウンディング寸前にノックオンしてしまい、トライとはならなかったものの、最後まであきらめなかった。試合終了間際、主将でもあるHO大橋が接点でボールを奪い返して攻撃権を得ると、相手に反則があって再びラインアウトから攻めるチャンスをつかみ、モールで横に移動したあとボールを出し、SO目黒泰基からパスをもらったFB中坪太智が切り込み、2人のディフェンダーをかわして左外のWTB小菅優斗にオフロードでつなぎ、背番号25がインゴール左隅に飛び込み執念のトライ獲得となった。

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