東大阪市花園ラグビー場で開催されている「第103回全国高校ラグビー大会」は、大会2日目の12月28日に1回戦の残り試合がおこなわれ、3年ぶり2回目の出場となった川越東高校(埼玉)が初勝利を挙げた。倉敷高校(岡山)と対戦し、22-13で制した。
川越東は前半4分に敵陣深くに入ると、モールから持ち出したFL小泉諒人の粘り強いボールキャリーでゴールに迫り、連続攻撃でアドバンテージを得てボールを回し、共同主将のPR寺山公太から飛ばしパスをもらった右WTB石本瑛がタックルされながらもインゴール右隅に押さえ、先制トライとなった。
ペナルティゴールで加点後、19分にはPR柴田陽のブレイクからテンポよく攻め込んでSO五十嵐舜悟が切り込み、CTB稲葉逸生、FB南雲優佑と連続オフロードでつなぎ、トライが生まれた。
15-3で迎えた後半13分には、ラインアウトからの展開でNO8高橋新大が敵陣10メートルライン付近から抜け、そのままゴールへ走りきった。
一方、倉敷は後半18分、ゴールに迫って猛攻を繰り返し、相手の粘り強いディフェンスに対し、LO伊藤然がピックアップからインゴール右隅に突っ込み、トライを決めた。29分には出足の速いディフェンスでプレッシャーをかけてボールを奪い返し、SH若狭正和がゲイン後、CTB坂井拳汰につないでさらに5点を追加したが、リードを守った川越東が2回戦進出となった。
その川越東と2回戦でぶつかることになったのは光泉カトリック高校(滋賀)だ。山形県立山形中央高校との1回戦に88-10と圧勝してコマを進めた。
光泉カトリックは試合序盤に敵陣深くのスクラムでターンオーバー後、展開してSO森原陵篤が自らランで仕掛けて抜け、先制。9分にはドライビングモールで追加点を挙げ、11分にはCTB上谷川和馬がキックパスで右外にいたLO余賢俊のトライを演出した。15分と19分にはモールを活かして連続トライ。21分にはFL長谷冠熊のビッグゲインを起点につなぎ、WTB村上雄亮がフィニッシャーとなった。その後、CTB寺岡大翔なども躍動して54-3で折り返すと、後半も6トライを追加し、大勝となった。
一方、山形中央は前半25分にPR古澤潤也がブレイクダウンで奮闘して相手の反則を引き出し、主将のSO菊地颯太が約40メートルのペナルティゴールを成功。そして後半12分には、敵陣深くに入ってラインアウトからのサインプレーを決め、モールを組まずショートサイドを突いたHO村上叶一からパスをもらったスローワーのPR山田隆太郎が右隅にトライを決めた。菊地のゴールキックもすばらしく、サイドライン近くからのコンバージョンも成功で10得点となった。