ラグビーリパブリック

日本航空石川が関商工に競り勝ち1回戦突破 仙台育英は黒沢尻工との東北対決を制す

2023.12.27

タフな1回戦を突破した日本航空石川。関商工もよく食らいついた(撮影:松本かおり)


 第103回全国高校ラグビー大会(東大阪市花園ラグビー場) は12月27日に開幕し、この日の1回戦に登場した日本航空高校石川(石川)は関市立関商工高校(岐阜)に33-21で勝った。

 序盤に粘り強いディフェンスを見せた日本航空石川は、前半9分、WTBシオネ・フィナウがハーフウェイ付近からトップスピードで壁を破り、そのまま力強くゴールへ走りきり先制した。
 その後、同点に追いつかれたが、21分には共同主将のひとりであるFB中山二千翔の鋭い走りで敵陣深くに入り、FWで前進し、NO8カイアヌアヌ・セニセニがインゴールにねじ込み勝ち越した。さらに、26分にはブレイクダウンでターンオーバー後、ボールをつなぎ、FL片岡駿が力走でゴールに持ち込みリードを広げた。

 一方、前半にラインアウトからの攻めでNO8小関僚がトライを挙げていた関商工は、14点ビハインドで迎えた後半11分、CTB渡邉大羽のゲインなどもあってテンポよく攻め込み、SH荒木好摩がゴール前のパスダミーから飛び込み、反撃ムードを高めた。そして、17分にはスクラムからNO8小関が持ち出し力強い走りで大きくゲインし、たたみかけ、WTB荘加巧がトライを決めた。ゴールキッカーは日本航空石川のSO小嶋眞心、関商工のSO堀元喜ともに安定していて、21-21、再び同点となった。

 しかし、日本航空石川は21分、敵陣深くに入ってFWが近場を突いてゴールに迫り、HO川上聖翔がインゴールにねじ込み勝ち越しのトライが認められた。24分にはFB中山が自陣深くから蹴った「50:22キック」で敵陣深くに入ると、ラインアウト後、またもFWのパワープレーで共同主将のPR富田善斗が貴重な5点を追加し、勝利を引き寄せた。

仙台育英主将、NO8二上大悟のサイドアタック(撮影:松本かおり)

 仙台育英学園高校(宮城)は同じ東北勢の岩手県立黒沢尻工業高校と1回戦であたり、46-10で制した。

 仙台育英は前半15分、敵陣22メートルライン手前で、SO高木悠生からフラットパスをもらったCTBカプセン・テイオが抜けてゴールへ走りきり、先制。高木のゴールキックで加点後の24分には、グラウンド中央のスクラムから左へ展開してCTBテイオが抜け、WTB佐藤巧征が左外を大きくゲインしたあとリターンパスをもらい、連続でトライゲッターとなった。

 15-0で迎えた後半早々、仙台育英はPR佐藤大翔のジャッカルで敵陣深くに入り、ラインアウトからサインプレーを決めてHO大森悠音がファイブポンターとなった。9分にはドライビングモールで得点。13分にはFB川村健介が自陣から軽々なフットワークとスピードで約70メートル走りきり、その後も2トライを追加した。

 一方、黒沢尻工は後半22分、敵陣深くに入ってモールで前進したあとすばやくボールを動かし、WTB高橋智が5点を獲得。そして、試合終了間際にはスクラムからSH遠藤陽紀がショートサイドへ仕掛けてWTB寺下一瑠が左外を駆け抜け、トライを決めて意地を見せた。

Exit mobile version