全国高校ラグビー大会で過去6回の優勝を誇る天理高校（奈良）と、創部100周年を迎えた早稲田実業学校高等部（東京第1）が12月27日、第103回大会の1回戦で激突し、天理が14－7で接戦を制した。
天理は序盤、がまん強いディフェンスでピンチをしのぎ、9分にはFL内田旬がジャッカルに成功して敵陣深くに入ると、ラインアウトからモールを組んでずらしながら前進し、FL清水将太郎が突っ込んで先制トライを決めた。
15分には18フェイズ重ねた天理に対し、早実も粘り強くディフェンスしていたが、天理は根気よくつないでSO安川和志が鋭く切り込み、パスをもらったWTB松原久善が右外を抜けインゴールに持ち込んだ。FB山崎祥永のコンバージョン連続成功も貴重な追加点となった。
一方、14点ビハインドで折り返した早実は後半2分、WTB園部心大のブレイクダウンの奮闘があって敵陣深くに入ると、右側から展開してループも交えながらテンポよくボールを回し、WTB大内颯真がトライを決めた。厳しい角度からのコンバージョンをSO田中大斗が成功し、7点差に詰めた。
接戦となった。勝敗を分けたのは、白いジャージーの堅守だった。
後半13分、早実がゴール前へ攻め込み、CTB高橋玄が突っ込んで相手CTB飛峪龍馬にタックルされながらもゴールラインを割ったが、天理はSO安川が懸命にからんでグラウンディングを許さなかった。
14分と16分には天理主将のHO内田涼がジャッカル連続成功で早実の勢いを止めた。早実は21分にも敵陣深くに入ってラインアウトからモールで押し込んだが、天理はまたも粘り強いディフェンスでグラウンディングをさせなかった。そして、29分にはNO8刘思遠がボールを奪い返すファインプレーでピンチを脱出し、天理が接戦を制した。