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静岡ブルーレヴズが前王者クボタスピアーズに逆転勝ち 土壇場で新人SO家村が劇的トライ

2023.12.24

試合終了間際に劇的な逆転トライを決めた静岡ブルーレヴズの家村健太 (C)JRLO


 静岡ブルーレヴズがディフェンディングチャンピオンのクボタスピアーズ船橋・東京ベイに挑み、今季初勝利を挙げた。12月24日に大阪・ヨドコウ桜スタジアムでおこなわれたリーグワン2023-24の第3節で激突し、ブルーレヴズが試合終了間際にルーキーSO家村健太の逆転トライで、23-19で制した。

 今季黒星発進のスピアーズは2敗目。新加入のニュージーランド代表HOデイン・コールズとウェールズ代表FBリアム・ウィリアムズが2人そろって先発デビューしたが、連勝とはならなかった。

 前半20分に、自陣深くでプレッシャーを受けていたブルーレヴズに捕球ミスがあり、インゴールに転がったボールをスピアーズのSOバーナード・フォーリーが押さえ、先制した。

 しかし、ブルーレヴズは24分にラインアウトからドライビングモールで押し込み得点すると、28分にも攻め込んでWTBマロ・ツイタマがトライを決め、その後、SO家村健太のペナルティゴールでも加点し、16-7で折り返した。

 後半早々、スピアーズが反撃。敵陣10メートルライン付近のラインアウトからモールで前進後、ボールを出し、ショートサイドに走り込んだキャプテンのCTB立川理道がディフェンス裏にキックを放ち、それを追ったWTB木田晴斗が落ち着いて転がる楕円球を手にし、トライを決めた。

 そして、52分(後半12分)~64分にかけてブルーレヴズの猛攻が続いたが、スピアーズは耐えた。58分、スクラムに自信を持つブルーレヴズが、ゴール前でそのセットピースの優位性を活かそうとしたが、ノックオンがあり得点につながらず。60分、62分とゴールラインを越えるも、スピアーズは粘り強いディフェンスでグラウンディングを許さなかった。その後、反則の繰り返しでイエローカードを提示され、1人少なくなったスピアーズに対し、ブルーレヴズは64分にもゴール前のスクラムからトライを狙いに行き、8番のマルジーン・イラウアがボールを手に突進してゴールラインを割ったが、スクラムに参加していたスピアーズ22番のハラトア・ヴァイレアらが懸命に絡んでグラウンディングさせなかった。

 苦しい時間帯を辛抱したスピアーズは、74分、自陣から根気よくアタックを継続し、FLトゥパ フィナウのブレイクもあって敵陣深くに入り、ワイドに動かして攻め込む。ブルーレヴズも必死に守っていたが、ボールキープのスピアーズがフィジカル強いFWを突進させたあと、テンポよくボールを回し、右外にいたCTBテアウパ シオネがコーナーに逆転トライを決めた。コンバージョンも成功、3点リードを奪った。

 だが、終了間際、FWのボールキープで逃げ切りを図ったスピアーズに対し、ブルーレヴズはワールドカップ連覇を遂げた南アフリカ代表でもあるキャプテンのFLクワッガ・スミスがブレイクダウンで激しくチャレンジして相手の反則を引き出し、ラストチャンスをつかむ。そして、ブルーレヴズは敵陣深くに入って19フェイズ重ね、パスをもらった京産大出身の22歳SO家村健太が鋭いステップで内に切り込むと、強気のランで密集の方へ突っ込み、タックルをかわしてトライを決め、劇的な逆転ゲームとなった。

 この結果、両チームとも1勝2敗で年越し。次戦は新年1月7日に迎え、静岡ブルーレヴズは三重ホンダヒートと東海ダービー、クボタスピアーズ船橋・東京ベイは3連勝中の東芝ブレイブルーパス東京と対戦する。

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