ラグビーリパブリック

埼玉ワイルドナイツ3連勝、横浜キヤノンイーグルスとトヨタヴェルブリッツは今季2勝目

2023.12.23

ブラックラムズ戦で2トライを挙げるなど活躍したワイルドナイツの野口竜司(撮影:高塩 隆)


 リーグワン2023-24のディビジョン1は12月23日に第3節の3試合がおこなわれ、埼玉パナソニックワイルドナイツが開幕から3連勝、横浜キヤノンイーグルスとトヨタヴェルブリッツは2勝目を挙げた。

 埼玉ワイルドナイツは地元の熊谷ラグビー場でリコーブラックラムズ東京と対戦し、44-17で勝った。
 前半10分、26分とドライビングモールからキャプテンのHO坂手淳史がフィニッシャーとなり、リードしたワイルドナイツ。その後も得点を重ね、前半最後には自陣深くから放ったハイボールを確保してチャンスを広げ、ゴールに迫り、SO松田力也のクロスキックからWTB野口竜司の連続トライが生まれた。
 25-3で折り返したワイルドナイツは、50分(後半10分)には松田がランで突破してサポートのPR稲垣啓太、HO堀江翔太とつなぎ、堀江から長いパスをもらったWTB長田智希がフィニッシュ。
 その3分後にブラックラムズのWTBネタニ・ヴァカヤリアが鋭いカウンターアタックでFBアイザック・ルーカスのトライを演出したが、ワイルドナイツは69分にドライビングモールで再び点差を拡大。74分にはCTBダミアン・デアレンデのビッグゲインから、この試合で通算100キャップとなったSH内田啓介のトライにつながり、勝利を決定づけた。
 なお、このゲームではブラックラムズのLO/FL柳川大樹も公式戦通算100試合出場達成となった。

躍動した横浜キヤノンイーグルスの小倉順平 (C)JRLO

 横浜キヤノンイーグルスは神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で花園近鉄ライナーズと対戦し、66-26で制した。
 イーグルスは前半最初の20分間にラインアウトからのモールドライブでトライを重ね、さらにリードを広げたあと、37分にはFB小倉順平が軽快なフットワークでディフェンスを切り裂きインゴールに持ち込んだ。
 26-12で迎えた後半早々、敵陣深くに入ったライナーズがラインアウトから攻め、元オーストラリア代表SHウィル・ゲニアが空いたスペースを突いてイーグルスの南アフリカ代表SHファフ・デクラークに止められたが、腕を伸ばしてインゴールにボールを押さえようとした。TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で、イーグルスHO庭井祐輔の出した足がゲニアのグラウンディングを阻止していたことが確認されたが、レフリーは妨害プレーと判断、ペナルティトライで7点差となった。
 しかし、イエローカードで1人少なくなったイーグルスだが、50分(後半10分)、54分と敵陣深くに入って安定したラインアウト・モールで点差を拡大。終盤にも4トライを追加し、ボーナスポイント付きの勝利となった。

トヨタヴェルブリッツの勝利に貢献した小池隆成。試合中、アーロン・スミスとハイタッチ (C)JRLO

 トヨタヴェルブリッツはホームの愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦し、54-40と競り勝った。ダイナボアーズは今季初黒星。
 両チームとも2トライずつ挙げ同点で迎えた前半26分、ヴェルブリッツはラインアウトからのムーブで日本代表でもあるCTBシオサイア・フィフィタが斜めから切り込み、レッグドライブでタックラーを引きずりながらゴールラインを割り、勝ち越した。30分にもテンポよく攻め込み、FBディック・ウィルソンがフィニッシュ。33分にはSOボーデン・バレットがキックを使い、それを追ったFL小池隆成らが相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返すと、LOアイザイア・マプスアのトライにつながった。
 その後、点差を詰められたヴェルブリッツだが、33-21で折り返し、45分(後半5分)に敵陣深くでPKを得ると、SHアーロン・スミスが速攻を仕掛け、キャプテンのNO8姫野和樹がインゴールに入り点差を広げた。
 ダイナボアーズも粘ったが、ヴェルブリッツも得点を重ね、47-28で迎えた68分には、CTBフィフィタとSOバレットが果敢にタテを突いてゴールに迫り、SHスミス、FBウィルソン、WTB高橋汰地とテンポよくつなぎコーナーにフィニッシュ。
 これで勝利を引き寄せたヴェルブリッツだが、終盤、ダイナボアーズに2トライを許し、獲得トライ数は8-6となり、3本差以上の場合に得られるボーナスポイントを逃したのは痛かった。

 同日、ディビジョン2では1試合が千葉・柏の葉公園総合競技場でおこなわれ、NECグリーンロケッツ東葛が九州電力キューデンヴォルテクスを41-24で下し、2勝1敗となった。キューデンヴォルテクスは3連敗。
 ディビジョン3では、中国電力レッドレグリオンズがようやく今季初戦を迎え、地元広島のバルコムBMWスタジアムで清水建設江東ブルーシャークスと対戦したが、反則が多くイエローカードを2枚受けたことも響き、19-34で敗れている。ブルーシャークスはWTB金澤徹が2トライを挙げるなど活躍し、プレーヤー・オブ・ザ・マッチとなった。

Exit mobile version