関西王者の京都産業大学が、再び国立競技場に立つ。昨年度の準決勝でぶつかり1点差で屈した相手、早稲田大学と第60回全国大学ラグビー選手権大会の準々決勝(大阪・ヨドコウ桜スタジアム)で再戦し、65-28と圧倒、雪辱を果たした。
4強入りをかけた注目の一戦。
最初のトライを決めたのは早大だった。前半10分、敵陣22メートルライン内のスクラムから攻めるチャンスをつかみ、その近くに位置取っていたWTB矢崎由高が、いったん左に動いたあとすぐにボールの近場に戻ってパスをもらい、空いたスペースを抜けてインゴールに持ち込んだ。
一方、パワフルなFWを活かして相手の反則を引き出し、ペナルティゴール(PG)で得点を重ねた京産大は、ディフェンスでもしぶとさを発揮すると、22分、ハーフウェイのスクラムで優勢となったあと、SH土永旭のブレイクで勢いづき、リサイクル後にボールをもらったNO8シオネ・ポルテレが22メートルライン手前から力強い突進で次々とタックラーを倒し、最後は2人に絡まれながらもパワーでトライを決め、逆転した。
京産大は30分にも敵陣深くに入ると、パワフルなFWを使って外にスペースを生み出し、すばやくボールを動かして左外のWTB西浩斗がコーナーにフィニッシュした。
ディフェンスやスクラムでも早大にプレッシャーをかけた京産大は、39分にPGで加点し、23-7で折り返した。
後半早々、京産大はピンチを迎えたが堅守でターンオーバーに成功し、SH土永の好キックもあって敵陣22メートルライン内でのアタックチャンスを得る。そして44分(後半4分)、ゴール前でPKを得るとクイックタップでトライを狙いに行き、ここでもFWがパワーを発揮、最後はHO李淳弘がピックアップからインゴールに押さえた。
京産大ペースは続き、47分にも敵陣深くに入り、ドライビングモールは止められてしまったが、その後、強いランナーを当てたあとボールを動かし、CTB小野麟兵が抜けて連続トライとなった。
30点ビハインドとなった早大は50分、ラインアウトでこぼれたボールを拾ったSO久富連太郎が抜け、7点を奪い返した。
しかし京産大の勢いは止まらず、53分にもゴールに迫り、アドバンテージを得ながらの連続攻撃をSO吉本大悟がフィニッシュ。65分には、この日何度も圧倒したスクラムでチャンスを作り、FB辻野隼大がインゴールに持ち込み、コンバージョンも成功で50点超えとなった。その後、2トライを追加。
早大は68分にSH宮尾昌典、73分にはWTB矢崎がトライを奪い返したが、大差をひっくり返すことはできず、準々決勝敗退となった。
初の日本一を目指して準決勝進出の京都産業大学は、1月2日に国立競技場で明治大学と対戦する。