東京都府中市を拠点とするジャパンラグビーの名門クラブ、東京サントリーサンゴリアスと東芝ブレイブルーパス東京が12月17日にリーグワン2023-24の第2節で激突し、味の素スタジアムに集まった3万1953人の観客の前で熱闘を繰り広げ、26-19でブレイブルーパスがライバル対決を制した。
ブレイブルーパスに今季新加入のニュージーランド代表SOリッチー・モウンガが魅せた。
前半10分、ブレイブルーパスは敵陣深くに入ってモールで前進後、SH杉山優平がショートサイドへ持ち出し走り込んできたモウンガが鋭く切り込み、オフロードパスをもらったWTB桑山淳生が左外を抜けて最初のトライを決めた。モウンガは厳しい角度からのコンバージョンも成功。
22分にはモウンガが瞬時の好判断で右外のWTBジョネ・ナイカブラにキックパスを通し、ナイカブラもキックスキルを使って日本代表のチームメイトであるサンゴリアスWTB松島幸太朗にチェイスで競り勝ち、トライを決めた。
ブレイブルーパスはさらに31分、サンゴリアスの8番をつけてゲームキャプテンを務め自陣深くでのスクラムからボールを持ち出したサム・ケインに対し、同じニュージーランド代表のモウンガが止め、NO8リーチ マイケルとFL佐々木剛もケインにプレッシャーをかけてボールを奪い返し、キャリーのHO原田衛からオフロードパスをもらったPR木村星南が密集から抜け、追加点となった。
一方、それまでペナルティゴール(PG)で得点を刻んでいたサンゴリアスは、36分、敵陣深くに入ってフォワードを使いアドバンテージを得たあとバックスに展開し、松島から長いパスをもらったWTB尾崎晟也がタックラーを振りきって右隅にトライを決めた。SO高本幹也の正確なゴールキックでも加点し、6点差に詰めて折り返した。
後半に入っても激しい攻防が続き、サンゴリアスがPGで先に得点したが、ブレイブルーパスは57分(後半17分)、ゴール前でPKを得ると、タップからトライを狙いに行き、モウンガと一緒に新加入したニュージーランド代表FLのシャノン・フリゼルがタックルされながらもパワーでインゴールにねじ込んだ。モウンガはコンバージョン成功で貴重な2点を追加、26-16とした。
この試合、サンゴリアスも勇敢でアグレッシブだったが、「接点無双」をチームスピリットとするブレイブルーパスは終盤に入ってもタフなファイトで活気づき、また、モウンガのテリトリーを挽回するキックでもサンゴリアスを苦しめた。
サンゴリアスは終盤にPGで7点差とし、最終的にボーナスポイントを獲得できたものの、熱い府中ダービーを制したのはブレイブルーパスだった。