リーグワンで昨季9位からの捲土重来を期するコベルコ神戸スティーラーズが、2023-24シーズン開幕から2連勝だ。12月17日に静岡県のヤマハスタジアムで静岡ブルーレヴズと対戦し、30-26と逆転勝ちした。
静岡ブルーレヴズは2連敗。
コベルコ神戸スティーラーズは序盤にペナルティゴール(PG)で先制すると、11分には敵陣深くに入ってドライビングモールからHO松岡賢太がインゴールに押さえ、トライ。17分に3失点したが、リスタートのキックオフで相手が捕球ミスすると、こぼれたボールを拾ったCTB李承信が左外を抜けてゴールへ走りきり、追加点となった。
一方、1万2841人の観客が入ったホームでの初戦で今季初勝利を狙った静岡ブルーレヴズは、31分、再びピンチになりかけたが、ベテランCTBのヴィリアミ・タヒトゥアが懸命のプレーで相手のキックミスを誘い、ボールを手にしたWTBマロ・ツイタマが自陣から左外を約60メートル疾走しトライを奪い返した。
その2分後、静岡ブルーレヴズはキャプテンのFLクワッガ・スミスが不当なプレーでイエローカードを提示され、相手にPGを許したが、数的不利の時間帯を最小失点に抑え、10点ビハインドでハーフタイムへ。そして、50分(後半10分)、得意のスクラムで圧力をかけてターンオーバーすると、今度はマイボールスクラムから、パックの最後尾にいたスミス主将がサイドアタックを仕掛け、ステップでディフェンダーをかわしトライを決めた。SO家村健太のコンバージョンも成功で3点差に詰めた。
勢いに乗る静岡ブルーレヴズはさらに60分、相手のラインアウトが乱れてこぼれ球を拾って攻め込み、アドバンテージをもらいながらの連続攻撃をCTBチャールズ・ピウタウが右隅にフィニッシュし、逆転した。65分にはPGで加点し、5点リードとなった。
しかし、神戸スティーラーズはリスタートのキックオフ直後、交代で入ったばかりのCTBマイケル・リトルがジャッカルに成功して敵陣深くに入り、ラインアウトを起点にテンポよくフェイズを重ね、リトルが同点トライを決めた。
その後、静岡ブルーレヴズがSO家村のPGで勝ち越したが、神戸スティーラーズは23-26で迎えた73分、PR中島イシレリの力強いボールキャリーのあと、SH日和佐篤がすばやくピックアップして前に空いたスペースを抜け、サポートしたWTB松永貫汰がオフロードパスをもらってゴールへ走りきり、逆転トライ。コンバージョンも成功で4点リードとなった神戸スティーラーズは、このまま逃げきり、接戦を制した。