第60回全国大学ラグビー選手権大会は、12月17日に東京・秩父宮ラグビー場などで3回戦がおこなわれ、筑波大学(関東大学対抗戦A・4位)が流通経済大学(関東大学リーグ戦1部・2位)に33-27で競り勝ち準々決勝進出を決めた。
筑波大は前半8分、キャプテンのNO8谷山隼大がスクラムから持ち出し力走で大きくゲインして勢いづき、SO楢本幹志朗からHO平石颯へ、ディフェンスの間を通す好パスもあってチャンスを広げ、つないでFB増山将がインゴールに持ち込み先制した。楢本はその後、ペナルティゴール(PG)などでも着実に得点を重ねた。
対する流経大は21分、敵陣深くに入ってモールで前進後、ショートサイドにボールを動かし、FB中村楓馬がタッチライン際で残してFB篠澤輝につなぎ5点を獲得。28分にはWTBアポロサ・デレナラギ、篠澤と好走が続いてチャンスとなり、テンポよくつなぎ篠澤が連続トライを決めた。さらに、流経大はデレナラギと中村が再び躍動して38分にも敵陣深くに入ると、スクラムからNO8ティシレリ・ロケティがサイドアタックでタックラーを弾き飛ばし、逆転トライとなった。
それでも、筑波大は前半ラストに楢本がPGで1点差に詰めて折り返すと、後半早々、1年生FB増山が自陣からのカウンターで抜け、加速して鋭いステップでディフェンダーを振りきり、ゴールへ駆け抜け再びリードを奪った。
だが、流経大も粘り、48分(後半8分)のピンチをしのぐと、56分には敵陣深くに入ってラインアウトからモールで押し込み、ペナルティトライを獲得。筑波大は反則の繰り返しでイエローカードを提示され、1人が10分間の退出となった。
しかし、数的不利となった筑波大だが、リスタート後にPGで再逆転すると、66分にも攻め込んでゴールに迫り、PR大塚椋生がピック&ゴーで飛び込み、トライ。SO楢本のコンバージョンも貴重な追加点となった。
流経大は、77分の攻撃は筑波大の粘り強いディフェンスに阻まれたが、残り時間わずかのところでSO佐々木開がPGを決め、6点差として逆転に望みをつないだ。
そして試合終了間際、流経大はNO8ロケティが自陣深くから抜けて大きくゲインしたが、筑波大のWTB大畑亮太が懸命に食らいついて落球させ、ピンチをしのぎ、まもなく接戦はノーサイドとなった。
勝った筑波大は準々決勝進出となり、12月23日に秩父宮ラグビー場で明治大(関東大学対抗戦A・2位)と対戦する。