ラグビーリパブリック

齋藤直人は「信じて勝つ」を目指す。肉体強化にも注力。

2023.12.16

今季リーグワン初戦でボールをさばく東京サントリーサンゴリアスのSH齋藤直人(撮影:松本かおり)


 東京サントリーサンゴリアスの齋藤直人は、昨季まで堀越康介と務めていた共同主将の座を離れることになった。

 日本代表として挑んだラグビーワールドカップ・フランス大会後の休息を経て、チームに合流するや、田中澄憲監督にそう告げられた。

「理由はわからないですけど、自分は与えられた立場でやることやるだけだと思う。別にそこで何か考えたとかは、ないです。変わらず、いち選手として、どうやって成長するか…」

 身長165センチ、体重73キロの26歳。テンポのよい球さばきと運動量が長所のSHとして、2021年より日本代表に定着している。
 
 今年12月に開幕の国内リーグワンでは、個人的なチャレンジも意識する。

 チームの一員として「1週間を通して、(週末の)試合で自分がやるべきことをやる」のを最優先課題としながら、「それとは別に、自分に必要なことを考えて取り組んでいます」。全体練習後は自らの生命線となる接点からの球出し、緊急時に求められるであろうプレースキックといった個人トレーニングを日ごとに決めておこなう。

「あとは、身体のところを…」

 本番への調整が主となる試合期も、ジムで筋量を増やしたい。その流れで、防御でインパクトを示すつもりだ。

 齋藤によれば、チームのディフェンスシステムは以前より「ちょっと、変わっていて」。仕組みによっては防御ラインに入らないこともあるSHの選手にも、最前線に繰り出してのタックルが求められるようだ。

「それがなくても(肉体強化は)やっていたと思うんですけど」としながら、自身の進歩をチーム力に昇華する。

 改めて、組織のひとりとして言う。

「今年やりたいラグビーを信じてやり切る。(そのために必要なのは)積み重ね、じゃないですかね。途中でぶれずに、最後まで『ここで勝つ』『こういうラグビーで勝つ』と(意識し続ける)」

 17日には東京・味の素スタジアムで、東芝ブレイブルーパス東京とのリーグワン1部・第2節に挑む。開幕2連勝へ準備を重ねる。

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