日本一奪還を目指す埼玉パナソニックワイルドナイツが、リーグワン2023-24の初戦で昨季3位の横浜キヤノンイーグルスを圧倒し、好発進となった。12月10日に埼玉・熊谷ラグビー場で対戦し、53ー12と大勝した。
埼玉ワイルドナイツは序盤に日本代表SOでもある松田力也のペナルティゴールで先制すると、7分には敵陣深くに入って俊敏なSH小山大輝がラックサイドを抜け、ファーストトライを決めた。
10分には15番をつけた山沢拓也のブレイクスルーとキックスキルで敵陣22メートルライン内のラインアウトへと移ると、そのセットからショートサイドをFLラクラン・ボーシェーが突いてゴールへ走りきり、追加点。
埼玉ワイルドナイツのペースは続き、14分にはSO松田、CTBディラン・ライリー、WTB野口竜司、NO8ジャック・コーネルセンによる力走とサポートが続いて再び敵陣深くに入り、すばやいリサイクル後、松田からピンポイントのキックパスを左外でキャッチしたFLベン・ガンターがタックラーを弾き飛ばし、トライを決めた。
一方、22点ビハインドとなった横浜キヤノンイーグルスは28分、ワールドカップ連覇を遂げた南アフリカ代表の9番でもあるSHファフ・デクラークがテンポよくアタックをコントロールし、WTB松井千士がトライを奪い返した。39分にもゴールに迫ってFWが中央付近を突いたあとボールを動かし、同じくワールドカップ優勝戦士のCTBジェシー・クリエルから長いパスをもらったWTBイノケ・ブルアが右外でタックルを2つかわしてインゴールに飛び込み、10点差に詰めて折り返した。
しかし、埼玉ワイルドナイツは後半早々、カウンターを仕掛けたFB山沢のディフェンス裏へのキックからチャンスとなり、ボールを手にしたCTBライリーがゴールへ走りきり、流れを引き戻した。
50分(後半10分)にはパス回しを相手にカットされたものの、こぼれ球を拾った山沢が好走でディフェンダーを振りきってインゴール中央に持ち込むなど、後半計5トライを追加。
埼玉ワイルドナイツはこの試合、モールディフェンスなど守りも堅く、キックも巧みに使って相手にプレッシャーをかけ続け、快勝となった。