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【ラグリパWest】「いてまえ」は野球からラグビーへ。新テレビ番組『いてまえ!花園近鉄ライナーズ』

2023.11.22

ケーブルテレビのKCNは花園近鉄ライナーズを徹底応援する番組を作った。その名も『いてまえ!花園近鉄ライナーズ』。その制作の中心にいるOBの坪井章さん。現役時代からよく通った東花園のカフェ「クィーンズ コート」には関係者が集まり、応援する。左からライナーズ通訳の前田啓子さん。末っ子の梓真(あずま)くんはまだ、母が恋しいお年頃。坪井さん。クィーンズコートの秦亜希子さん。秦さんは「東花園の井川遥」と言われ、坪井さんの英田中、大体大の先輩にあたる。その右隣は飯泉苺子(まいこ)さん。その父でライナーズGMの景弘さん。高校生の苺子さんは現在、オーストラリアに留学中。スクール・ホリデーを利用して帰国した



 あのね、「いてまえ!」って、近鉄やったら、野球ちゃうのん?
 オリックスに統合されてしもた大阪近鉄バファローズやろ。

 ラグビーちゃうんちゃうの?
 まあ、ええわ。世の中、パクりが主流やし、そのスピリッツを兄弟分が今に伝えている感じやな。

 その「いてまえ!」を使って、この11月から、ラグビーの新しいテレビ番組が始まった。『いてまえ!花園近鉄ライナーズ』。月イチで紺エンジを応援する番組の模様や。

 ライナーズが所属するリーグワンのディビジョン1(一部)は来月12月9日に開幕や。それに呼応する形やね。あと、まあW杯イヤーちゅうこともある。この番組を制作&放映してるのはKCN(近鉄ケーブルネットワーク=Kintetsu Cable Network)やな。

 KCNは奈良を拠点にするケーブルテレビやで。そこの住人やったら、有料で色んなチャンネルが見られたり、インターネットなんかの配信サービスもあるけど、日本全国津々浦々の人々は見られへんのとちゃうのん?

 ご安心めされーい、ってKCNの坪井章はんが飛び出してきはったわ。しゅっとしたハンサムさんの45歳やで、しかし。
「YouTubeにもアップする予定です」
 なーる。それなら、ネット環境があるんやったら、宇宙でも見られるわけや。その環境があるかどうかは、知らんけどー。

 放映日とYouTubeへのアップには半月くらいのタイムラグがある。記念すべき第1回目の放映は11月1日やった。YouTubeは15日やな。遅くなる理由を説明する。

「他社さんに番組を買っていただいている手前、差をつけないといけません」

 お買い上げしてくれたんは同じケーブルテレビの「Baycom」(ベイコム)。ここは京阪神が拠点やな。同業者への配慮はばっちりや。もちろんお金払ってくれているKCNの視聴者保護っちゅーのもある。

 この『いてまえ!』の放映時間は30分。放送予定日は毎月1日。来年6月まで8回の放映を予定している。リーグワンでのライナーズの戦いを全カバーするちゅうこっちゃな。ちなみに、11月1日の放映開始時間は朝の9時30分やった。

 番組の栄えある初回はレベルズとの国際試合を軸にした。来月12月1日に放映予定の2回目はライナーズのトレーニングルームやミーティングに潜入する予定だとか。

 えっ、そんなマニアックな放送できるの、って思ったあなた、この「坪井」ちゅう名前に聞き覚えはないか? せやで、このお人はライナーズの監督経験者や。2016年度から2シーズン、指揮を執りはった。

 監督退任後、このKCNに異動。その経歴を生かし、ついに番組を立ち上げはった。坪井はんの役割は2つ。番組企画とメインパーソナリティーやな。あんた、軸やんかいさ。

 この番組の特徴のひとつは、坪井はんが玄人(くろうと)の目線でお送りするコーナー、「坪井のツボ」やね。以前の番組で人気を博したコーナーの復活や。うっ、なんかこれもパクりの臭いがプーンとしてきた。昔、地上波で『テレビのツボ』ってなかったっけ?

 ああ、MBS(毎日放送)が作った情報バラエティー番組やったな。関西ローカル。調べたら、放映は30年ほど前やし、高校ラグビーなど楕円球に手厚いMBSやから、よもやかましてけえへんやろ。ふー、セーフ—。

「東京に試合を見に行ったら、ショータローに『ツボイのツボ—』って叫ばれました。昔、みんな見てるし、記憶に残っている。この業界、ちょける(ふざける)くらいがええんとちゃいますか。腹くくりはしています」

 ショータローとはご存じ、大西将太郎はん。解説やコーチなどでマルチな才能を発揮してはるな。大西はんは元日本代表のCTBでライナーズには2009年から4季在籍した。そん時、坪井はんは主務やった。

 今でもライナーズのOB、現役を問わず愛されている坪井はんにとって、初メガホン(というの?)をとったこの『いてまえ!』は、渾身の作や。ほんで、その企画を認めてくれた会社、KCNには感謝があふれる。

「普通のサラリーマンが番組を立ち上げさせてもらえいました」
 社長の桑原克仁(かつじ)はんはラグビー好き。ライナーズの大きな応援旗も作ってくれた過去がある。ええ会社でよかったねー。

 この番組を成功させた先に坪井はんの出世がある。坪井はんは鉄道やデパートなど150に近い会社を統べる近鉄グループホールディングスの課長やね。KCNは250人ほどの社員を抱えるが、この傘下の一企業になる。

 ライナーズを永続させるためには、ラグビーのOBがホールディングスの役員になるようにしていかないとアカンのよな。組織は正しい者の意見が通るのではなく、力のあるものの意見が通るんやから。

 せやから、ライナーズに限らず、全国のラグビーファンは是非、この番組を見てやってほしいなあ。YouTubeでバズらせたって。ラグビーのためやでー。

 まあ、この番組の内容は、パクりちゃうから。安心して見たってやー。あなたも「ライナーズ博士」になれる、かも。ほな、テレビかYouTubeで待ってまーす。




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