2023ムロオ関西大学ラグビーAリーグは11月5日、大阪の鶴見緑地球技場で第5節の残り2試合があり、天理大が同志社大に59-5(前半33-0)と大差勝ちし、開幕5連勝とした。近畿大は関西大を22-16(前半10-8)と破り、今季2勝目を挙げた。
3年ぶりの関西制覇を目指す天理大は3トライ差以上勝利のボーナスポイントを含め、勝ち点を24とし、京産大を勝ち点で1上回り、首位を守った。
天理大は前半4分、ラックの後ろ、いわゆる「0チャンネル」が空いているのをNO8パトリック・ヴァカタが見ていた。そこを突き抜け、先制トライをマークする。その後も漆黒ジャージーの勢いは衰えず、同志社大から9トライを挙げる猛攻を見せた。
小松節夫監督はヴァカタをほめる。
「普通はあんなところ、空いていないよね。あれで試合の展開が楽になった」
そして、首位に立ってもうかれない。
「まだ2試合残っているからね」
次節第6節、3位の関西学大戦、最終節の京産大戦を見据えた。
一方、開幕5連敗となった同志社大はチームワースト記録を更新した。宮本啓希監督は敗因を分析する。
「フィジカルの部分で相手が勝った」
同志社大は次節の京都産大戦で勝ち点を挙げられない場合、2010年以来13年ぶり2回目の入替戦出場が決まる可能性がある。
近畿大は勝ち点4を挙げ、計8として、摂南大と並んで4位タイになった。スクラムが優勢で、7人制日本代表のWTB植田和磨が縦横に走る。3トライを記録した植田はPOM(プレーヤー・オフ・ザ・マッチ)に選ばれた。
ただ、神本健司監督のトーンは上がらなかった。試合終了間際、関西大に自陣深くまで攻め込まれ、逆転負けもちらついたからだ。
「ボーナスポイントを取れなかった部分は残念だったが、負けなかった点はよかった」
そう試合を振り返った。
第5節終了後の順位は1位・天理大(勝ち点24)、2位・京産大(同23)、3位・関西学大(同17)、4位・近畿大(同8)、4位・摂南大(同8)、6位・立命大(同7)、7位・関西大(同5)、8位・同志社大(同2)。
3位までが、11月19日に開幕する第60回大学選手権に出場でき、7位と8位は12月9日にあるBリーグ(二部)との入替戦に回る。