10月28日、南アフリカの連覇で幕を閉じたラグビーワールドカップのフランス大会。
同大会のファイナルで南アフリカと戦ったニュージーランドの主将、FLサム・ケインが東京サントリーサンゴリアスに加わる。
11月3日、チームから正式にアナウンスされた。
ファイナルでは南アフリカに11-12と敗れたオールブラックス。その試合でケイン主将はヘッドコンタクトでレッドカードを受け(前半29分)、チームは14人でのプレーを強いられた。
試合後の主将は、当然ながらとても落ち込んでいた。
しかし、もともと体を張り続けるハードワーカーだ。特に準々決勝、アイルランド戦で見せた超人的な運動量とディフェンスは、主将としての責任感と、アスリートとしての能力の高さをあらためて示した。
その人のプレーをリーグワンで見ることができる。11月下旬にチームへ合流する予定だ。
ケインは31歳。2012年6月のアイルランド戦で初キャップを手にして以来、先の決勝も含めて95キャップを積み重ねてきた。
そのうち27試合でキャプテンを務めた。
インターナショナルレベルでのデビュー以来、リッチー・マコウ主将(当時)の陰に隠れる時期も短くはなかった。
2018年には南アフリカ戦で首の骨を折る大ケガを負い、2021年には大胸筋断裂を経験。昨秋、来日して日本代表と戦ったときには顔面骨折の傷も受けた。
いくつもの苦難を乗りこえてきた強靭なハートを持つ。
そのたくましさは、周囲へも伝わる。頂点を狙うサンゴリアスは、いいい人材と巡り会えた。
「妻と私は、日本へ渡航するという目標について常に話し合ってきており、日本のラグビー界の成長を画面越しで拝見してきましたので、東京サントリーサンゴリアスへ加入させていただくチャンスを与えていただいた際、そのチャンスに飛びつきました」とコメントを出した。
以前、サンゴリアスに所属していたダミアン・マッケンジーとは、オールブラックスでもW杯でもともに戦う仲間だ。すでにいろいろな情報を得ている。
「私の友人の多くはこのクラブやチーム、ファンに対して、肯定的なコメントを多く発言しており、東京サントリーサンゴリアスの伝統に貢献する機会をいただけたことへ、非常に興奮しています」としている。