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ラグビーワールドカップ2023決勝は南アフリカ×NZ 歴史に残る偉大なライバル対決へ

2023.10.22

南アフリカのシヤ・コリシ主将(左)とニュージーランドのサム・ケイン主将(Photo: Getty Images)


 9月8日から熱戦が繰り広げられてきたラグビーワールドカップ2023フランス大会は、いよいよ10月28日(現地時間)にファイナルを迎える。決勝に進んだのは、連覇を狙う南アフリカ代表“スプリングボックス”と、8年ぶりの王座奪還を目指すニュージーランド代表“オールブラックス”だ。両チームとも過去に3度優勝しており、今度のパリ決戦で勝った方が最多優勝記録更新となる。

 プールステージで黒星を喫したチーム同士による決勝は大会史上初めて。ノックアウトトーナメントでは、南アフリカはヨーロッパの強豪である開催国フランスとイングランドを1点差で下してファイナルに進み、ニュージーランドは世界ランキング1位だったアイルランドを倒し準決勝では南米のアルゼンチンに快勝した。

 南アフリカとニュージーランドは長年ライバル関係にあり、これまで105回テストマッチを戦いニュージーランドの62勝4分39敗。今年7月のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球の強豪4カ国対抗戦)ではホームで戦ったニュージーランドが35-20で勝ったが、8月にロンドンのトゥイッケナムスタジアムでおこなった前哨戦は南アフリカが35-7でリベンジしている。

今年8月下旬の前哨戦は南アフリカが規律乱れたNZを圧倒した(Photo: Getty Images)
2015W杯準決勝後、南アのジェシー・クリエルを起こすNZのソニービル・ウィリアムズ(Photo: Getty Images)

 この2チームはワールドカップでの対戦成績も拮抗しており、南アフリカは長年の人種差別問題で国際舞台から閉め出されていた時を経て、自国で開催された第3回の1995年大会がワールドカップ初出場となり、決勝でニュージーランドとの延長戦を制して初優勝。1999年大会は3位決定戦でぶつかることとなり、ここでも南アフリカが勝っている。しかし、2003年大会は準々決勝であたってニュージーランドが制し、2015年大会も黒衣軍がグリーンジャージーのライバルとの準決勝に競り勝って頂点まで登った。そして、ワールドカップで5度目の対決となった前回の2019年大会では一緒のプールに入ってニュージーランドが勝利を収めたが、最終的には、同組2位通過でノックアウトステージを勝ち上がった南アフリカが優勝している。

 一週間後、スタッド・ド・フランスで優勝トロフィーのウェブ・エリス カップを掲げるのはどちらのチームか。歴史に残る名勝負となりそうだ。

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