2023ムロオ関西大学ラグビーAリーグは10月15日、奈良の天理親里ラグビー場で第4節第1日があり、3年ぶりの優勝を狙う天理大は立命大を68-0(前半14-0)、関西学大は関大を44-20(前半15-15)と下し、開幕4連勝とした。勝ち点19とした天理大が暫定首位。勝ち点17とした関西学大が同2位と続いた。
天理大は立命大から10トライを奪い、大勝した。立命大は前節、リーグ戦連覇を狙う京産大に22-26と善戦していた。
勝因を聞かれた小松節夫監督は答える。
「スクラムかな」
前半14分、敵陣ゴール前のスクラムで左PR富田凌仁を中心に押し込む。そのプッシュを最後はNO8パトリック・ヴァカタがトライに変えた。そのまま優勢に試合を進める。
スクラムで勝った理由を岡田明久FWコーチは分析する。
「スクラムを組む瞬間のヒットで勝てた。立命は元気がなかったな」
最初の当たりで勝れば、体重が前のめりになり優位に組める。
立命大は48時間前のメンバー発表から左PRを大西馨汰(けいた)から橋本凌に代えてきた。ケガがその理由だが、先発が4年生から1年生に代わったことはチームとしては不運だった。
立命大に圧勝しての開幕4連勝にも、小松監督は慎重な姿勢を崩さない。
「まあ、最初から4つの試合を落とさずに勝てたのはいいと思う」
京産大の連覇を防ぎ、2年ぶりの関西王者になるには、直接対決を含めまだ3試合残っている、ということだろう。
関西学大は主将のFL兪瑛士(ゆ・よんさ)がケガのために欠場したが、才能のあるBKがその穴を埋める。15-15の後半5分、ラインアウトを起点に4次攻撃でトライを奪った。WTB中俊一朗がブラインドからライン参加で抜け、最後は攻守の軸になるCTB松本壮馬がインゴールにダイブした。
後半29分にトライを挙げたWTBの山本快も含め、今年の関西学大はBKの粒がそろっている。彼らを走らせる司令塔、ゲームキャプテンのSO齊藤綜馬は笑顔を見せた。
「前半は苦戦しましたが、後半はタフさで勝ち切れました」
後半のトライ数は4対1。春に続き、今年2度目になった「関関戦」で、関大に付け入るスキを与えず、連勝した。
なお、第4節の残り2試合、同大×摂南大、京産大×近大は、10月21日、京都・宝ヶ池球技場で行われる。キックオフ時間は順に午前11時45分、午後2時となっている。京産大も勝てば開幕4連勝となる。