8年ぶり4度目のラグビーワールドカップ優勝を狙うニュージーランド代表“オールブラックス”が、2023年フランス大会で準々決勝進出を確実にした。現地時間10月5日にリヨンでプールAの最終戦に臨み、ウルグアイ代表を73-0と圧倒。トライ量産によりボーナスポイントも獲得し、総勝点15(3勝1敗)で同組の暫定トップに立った。
プールAでは準々決勝進出への2枠をめぐり、翌日、3連勝中のフランス代表と2勝1敗で3位につけるイタリア代表が直接対決をおこなうことになっていて、3チームが総勝点15で並ぶ可能性はあるが、ニュージーランドは開幕戦でフランスに敗れたものの先週はイタリアに大勝しており、得失点差でも大差(NZ+206、フランス+125、イタリア-14)をつけていることから、プールステージ突破は確実となった。
ウルグアイ戦の序盤は、フィジカリティを活かしてアグレッシブだった南米のチャレンジャーに少し手こずったニュージーランドだが、前半20分にゴール前のスクラムから攻めてFBダミアン・マッケンジーがディフェンスを破り先制したのを皮切りに、計11トライ。忍耐力も示して臨機応変に対応すると、セットピースは安定し、スクラムでは何度も圧倒、ボールを保持する時間が長く主導権を握り続け圧勝となった。
1勝3敗で今大会を終えることになったウルグアイのアンドレス・ビラセカ主将は、「ニュージーランド戦を誇りに思う。我々はニュージーランドに対してプレッシャーをかけたが、試合が進むにつれてニュージーランドはスペースを見つけ始めたので、事態はさらに難しくなった」と、世界最高峰のチーム相手に全力を尽くしたが完敗を認める。それでも、欧州の強豪であるフランスやイタリアに対して健闘し競った試合もあり、「私たちがやってきたこと、そして生み出した情熱については誇りに思うことができる。我々は何も罪悪感を感じる必要はない。良いワールドカップを過ごすことができた」と振り返った。
一方、プレーヤー・オブ・ザ・マッチの活躍でニュージーランドの勝利に貢献したマッケンジーは、「我々は目指すところまで到達した」と語り、今大会黒星発進から3連勝でプールステージ突破にまずは一安心。準々決勝の相手(プールBの1位か2位=アイルランド、南アフリカ、スコットランドが争っている)はまだ決まっていないが、「誰と対戦することになろうと、今週から調子を上げて準々決勝に進まなければならないことはわかっている。これから何が起こるか本当に楽しみだ」とコメントした。