10月1日、小田原市城山陸上競技場で東海大と法大が対戦し、東海大が法大を40-22で下し全勝を守った。
東海大は開始早々10分近く、法大をゴール前にくぎ付けにしたが、法大の粘り強いディフェンスに阻まれ、ゴールラインを割ることができなかった。
法大がゴール前から解放されたのは12分を過ぎてから。しかし、ピンチは続く。
自陣10㍍ライン付近で、東海大のフラットなパスにWTB石岡玲英が手を出してしまい、インテンショナルノッコンをとられ10分間の退場となった。法大は再びゴールラインを背負うことになったが、ここでも速い出足のディフェンスから東海大のパスミスを誘い、キックで敵陣へ。そして18分には東海大陣10㍍ライン付近でPGを得るとCTB田中大誠がきっちり決め、法大が先制した。
「敵陣に入ってから自分たちのミスで終わるシーンが多かった」と東海大・谷口宜顕主将は振り返ったが、東海大はスクラムやブレイクダウンで優位に立ちながら、細かい連係ミスや、法大のディフェンスに阻まれ、なかなか得点することができなかった。
東海大が得点を挙げたのは24分過ぎ。中央付近のラインアウトかBKに回し、FLオィナ・アウをディフェンスに当てて、そこからさらに外に展開、タックルされながらも細かくつないで前進すると、ラックから素早くリサイクル、SO武藤ゆらぎが落ち着いてディフェンスをかわし、最後は勢いよく走り込んだPRオトゥホウマ・シアレにつないでインゴールを陥れた。
一方の法大は、東海大に2つ目のトライを許した直後のキックオフで反撃をみせる。東海大FBコンラッド・セブンスターの蹴ったノータッチのボールをFB北川拓来が自陣からカウンターを仕掛け、左ライン際をNO8高城喜一、WTB椎葉脩嗣とパスをつなぎ、最後にボールを受けたLO竹部力がインゴール左中間まで回り込んでトライ。みごとなアタックを見せた。
「普段からスペースを見つけて、そこに走り込む練習はしている。マイクロトーク(小さなコミュニケーション)でみんなが反応し、同じビジョンを見れたからトライにつながった」と石岡主将はその場面を振り返った。
19-10とリードして後半を迎えた東海大は、4分にオトゥホウマ・シアレ、12分、23分にはアフ・オフィナのトライで40-10と法大を突き放したが、法大も33分にゴール前ラインアウトからモールでFL佐野祐太、終了間際には相手ボールラインアウトを奪って大きく展開、最後は石岡をサポートしたSH小山田裕悟がインゴールまで運び、トライまでつなげた。
最終スコアは40-22。東海大は全勝を守ったが、木村季由監督は「法大の粘り強いディフェンスに、最後まで主導権を握ることができなかった。ミスが多く、しっかり仕留めきらないと、この先は厳しい」と渋い表情を見せた。
一方、敗れはしたが法大・石岡主将は「昨年に比べトライを取るシーンが増えている。今日のトライも継続して取りきることができたので自信につながった」と胸を張った。
後半戦に向けて、両チームにとって自信と課題が浮き彫りとなった一戦となった。