ラグビーリパブリック

豪州がW杯で初のプールステージ敗退が濃厚に。ウェールズに惨敗。

2023.09.25

喜ぶウェールズWTBジョシュ・アダムズの横で落胆する豪州WTBスリアシ・ヴニヴァル(撮影:松本かおり)


 ラグビーワールドカップで2度の優勝を誇るオーストラリア代表“ワラビーズ”が、同大会史上初めて、プールステージで敗退する可能性が高まった。
 2023年フランス大会はジョージア代表を下して白星発進したものの、2戦目でフィジー代表に競り負け1勝1敗となり、リヨンで現地時間9月24日、ウェールズ代表に6-40と惨敗し、あと1試合(ポルトガル戦)を残して厳しい状況に追い込まれた。

 3勝0敗となったウェールズは準々決勝進出が確定。オーストラリアは、2試合(ジョージア戦とポルトガル戦)を残す2位のフィジーを上回る可能性は消えていないが、自力で突破することはできなくなった。

 両チームにとって負けられない一戦。
 先に勢いをつけたのはウェールズだった。前半3分、ラインアウトからの展開で折り返しのパスをもらった主将のFLジャック・モーガンが抜け、サポートしたSHガレス・デーヴィスがゴールへ走りきった。

 対するオーストラリアはペナルティゴール(PG)2つで6点を奪い返したが、ウェールズは20分、FWが中盤のモールで相手の反則を引き出し、負傷で退いたダン・ビガーに替わってSOに入ったガレス・アンスコムがPGで流れを引き戻した。

 25分、オーストラリアはFLロブ・レオタの力走からチャンスを広げて敵陣深くに入り、中央でペナルティを得たが、ショットではなくトライを狙いにいき、ラインアウト失敗で追加点を奪うことはできなかった。

 逆にウェールズは、29分と39分にPGで確実に得点。

 オーストラリアには焦りが出始めたか、ミスや反則が増え流れを悪くした。

 16-6で折り返したウェールズは後半も堅守と接点のファイトでペースを握り、前半に劣勢な場面もあったスクラムでもオーストラリアを圧倒するようになった。

 そして、ウェールズは48分(後半8分)、敵陣22メートルライン内でフェイズを重ね、なんとか踏ん張っていたオーストラリアのディフェンスの裏にSOアンスコムが絶妙なキックを放ち、それにすばやく反応したCTBニック・トンプキンズがインゴールに押さえ、リードを広げた。
 その後も主導権を握り続けてPGとドロップゴールで得点を重ね、78分にもトライを決めて大差の決着となった。

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