ラグビーリパブリック

「未来志向」のラグビー部へ 神戸大学ラグビー部創部百周年記念式典

2023.08.17

約250人ものOBらが集った。会場も1935年に作られた歴史を感じさせる大学内の講堂でおこなわれた


 去る7月9日、神戸大学ラグビー部の創部百周年記念式典が出光佐三記念六甲台講堂でおこなわれた。
 来賓には萩本光威関西ラグビー協会会長をはじめ、大村直人副学長、坂井信也校友会会長、さらに創部当初から定期戦(三商大戦)で交流が続いている一橋大学から進藤孝生OB会長(現・日本製鉄会長)、大阪公立大学から山田光昭OB会長ら60人余が駆けつけ、大学関係者を含めおよそ250人の盛会となった。また式典の様子はネットで東京六甲クラブへ同時配信された。

 式典では、冒頭に物故者へ黙祷を捧げ、続いて田中計久OB会長から「部の歴史を勝敗で言えば敗戦の方が多いチームだが、敗戦から学び、勝利に向けて修正と鍛錬を続ける精神は代々受け継がれている。また、ラグビー部の部員確保が課題となる中、普通の学生がラグビーで心技体を鍛え、たくましく成長すること、そしてそうした若者を社会に送り出すことが神戸大学ラグビー部の存在意義である。現役部員は次の百年へと伝統をつないで欲しい」と挨拶があった。

挨拶する田中計久OB会長

 来賓の挨拶では学生時代、医学部ラグビー部であったノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥京都大学教授が「ラグビーのおかげで多くの得難い友人ができた。ラグビーというスポーツに感謝している」とビデオメッセージを寄せた。

 神戸大学ラグビー部は日本で大学ラグビーが盛んになり始めた1923(大正12)年の創部であり、昭和40年代には関西大学Aリーグで活躍していたものの現在はBリーグに所属している。
 2018年にはOB会と医学部ラグビー部OB会が協力して資金を集め、深江キャンパスのグラウンドを芝生化し、神戸大学に寄贈した。

 式典の最後は伊藤一真主将が「ここ数年はBリーグ下位が続いているので、百周年の今年こそはチームワークの良さを出し切り、上位を目指す」と力強い決意の言葉で締めくくった。
 その後、髙木應光ラグビー学会理事の記念講演があり、祝賀会へと移動した。竜啓介東京海洋大学OB会長の乾杯発声のもと賑やかに百周年を祝う時間を過ごし、中締めを経て参加者全員で部歌「商神」を大合唱し散会となった。

最後は部歌「商神」の大合唱
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