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日本、W杯前国内最終戦はフィジーに敗れる。1人退場で苦戦。姫野「結果を真摯に受け止める」

2023.08.05

フィジー選手にタックルする稲垣啓太(撮影:松本かおり)


 ラグビーワールドカップ前のテストマッチ国内最終戦で、日本代表は勝つことができなかった。(リポビタンDチャレンジカップ2023パシフィックネーションズシリーズ)

 8月5日に東京・秩父宮ラグビー場でフィジー代表と対戦し、12-35で敗れた。前半早々に危険なプレーをしたFLピーター“ラピース”・ラブスカフニが一発退場となり、1人少なくなって苦戦を強いられた。
 日本代表は今夏、国内で5試合戦い1勝4敗。ワールドカップ開幕まであと約1カ月だ。

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 序盤、日本は先に敵陣深くに入ったが得点できず、逆に4分、ロストボールからカウンターを許し、フィジーの主将を務めるCTBワイセア・ナヤザレヴがゴールへ走りきり先制した。

 そして、7分には桜のジャージーを着たラブスカフニが危険なタックルでレッドカードを提示され、退場。日本は1人少なくなり、苦しくなった。
 けがを克服してワールドカップ前に戦列復帰した主将経験者のラブスカフニだが、2週間前の札幌で同じようなプレーでレッドカードもらったリーチ マイケルのように、数試合の出場停止処分が科される可能性があり、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチのワールドカップメンバー選考にも影響するかもしれない。

 数的有利となったフィジーは17分にも攻め込み、ゴール前のピック&ゴーでPRエロニ・マウィがトライ。

 FW3列のスペシャリストを1人欠いた日本は、スクラムでも劣勢を強いられ、なかなか流れを引き寄せることができなかった。38分にもプレッシャーをかけられ相手にゴール前スクラムを与えると、日本のパックは押され、ボールを持ち出したフィジーのSHシミオネ・クルヴォリがトライゲッターとなった。

 0-21で折り返した日本は、後半、ハードワークで食らいついていたが、58分(後半18分)、ハンドスキルがあって走力も高いフィジーのFWが連係で壁に穴をあけ、SHフランク・ロマニのトライにつながった。

 2万2137人の観客の前で意地を見せたい日本は69分、CTB長田智希が自陣から抜け出して力走で大きくゲインし、ゴールに迫ったが、追いつかれノックオン。
 それでも71分、敵陣22メートルライン内でのスクラムから、ファーストレシーバーのWTBジョネ・ナイカブラが果敢にタテを突き、タックルされてボールリリース後、すばやくピックアップして突進し、母国の代表相手にトライを決めた。

 活気づいた日本。
 終盤、規律が乱れたフィジーにイエローカードが出ると、日本は77分にもゴールに迫り、同じくフィジー出身のWTBセミシ・マシレワがインゴール左隅に飛び込み、連続トライとなった。

 しかし、最後はフィジーが7点を奪い返して締めくくり、試合終了となった。

 共同キャプテンを務めた姫野和樹は、「(14人になって)難しい試合になったが、それを言い訳にすることはできない。ワールドカップでこういった状況が起きる可能性もあるし、この結果を真摯に受け止め、自信を持って、信念を持って突き進んでいくしかない」とコメントした。

 ワールドカップに臨む日本代表の大会登録メンバー33人は、8月15日に発表される。

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