リーグワンのディビジョン1に昇格した三重ホンダヒートのヘッドコーチに、イタリアラグビーのレベルを上げたとも言われる世界的な名指導者、キアラン・クローリー氏(61歳)が就任することが7月18日に発表された。
クローリー氏は現在、イタリア代表のヘッドコーチであり、今年のワールドカップで指揮を執ったあと、来日することとなる。
「この度、三重ホンダヒートの一員となれたことを心より嬉しく思います。Hondaは常に革新的で進歩的な企業であり、ヘッドコーチとして加われることに非常に興奮しています」
そうコメントしたクローリー氏はニュージーランド出身で、同国代表オールブラックスのフルバックとして19キャップを獲得、ワールドカップ2大会(1987、1991年)に出場したことがある。
コーチとなってからは、母国のタラナキで10年間指導し、2007年にはU19ニュージーランド代表を世界一に導き、2008年からはカナダ代表のヘッドコーチを務めて2011年と2015年のワールドカップでも指揮したことがある。
その後、イタリアのプロクラブチームであるベネトンのヘッドコーチとなり、アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イタリア、南アフリカの14クラブが競うプロ14(ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップの前身)で2018-19シーズンにイタリア勢初のプレーオフ進出を果たし、同リーグのシーズン最優秀コーチ賞を受賞。2021年にはレインボーカップを制し、クラブラグビーの国際タイトルを初めてイタリアにもたらした。
その手腕は高く評価され、同年7月からはイタリア代表のヘッドコーチとなり、翌年3月には敵地カーディフで前欧州王者のウェールズ代表を倒してシックスネーションズでの連敗を「36」で止め、昨秋には世界的強豪であるオーストラリア代表から歴史的初勝利を挙げ、歓喜した。
その名将は、ワールドカップ後の新天地に日本の三重を選び、ジャパンラグビー リーグワンに挑む。
「昨シーズン、チーム全員でディビジョン1への昇格を勝ち取り、最高の舞台でその革新性と進歩的な考え方を試合でのパフォーマンスにおいて証明する機会を得ました。選手やスタッフとしっかりと連携を取りながら、これらの基盤を固め、これから始まるHEATのエキサイティングな時代を楽しみにしております」