梅雨の晴れ間となった7月2日、来日中のオールブラックスXVの選手たちが世田谷のリコー総合グラウンドに集結した。
王国の名手たちが集ったのは、大正製薬株式会社主催の「オールブラックスラグビークリニック presented by リポビタン D」に参加するため。メンバーは錚々たる顔ぶれだ。アサフォ・アウムア、ビリー・ハーモン、アキラ・イオアネ、デュプレッシー・キリフィ、 ザヴィア・ヌミア、リッキー・リキテリ、ピタ・ガス・ソワクラ、クィンテン・ストレンジの8名が、砧グラウンドに姿を見せた。
クリニックには世田谷区ラグビースクールのスクール生、約100名が参加した。入念なウォームアップからパス練習、2対1、3対2など基礎練習を中心におこない、最後は選手たちも交えたタッチラグビーなどに興じた。
この日クリニックに参加した、幼稚園からラグビーを始めたという小学6年生の女の子は「最初見たときは大きすぎてちょっと怖かったです。でも笑顔で丁寧に教えてくれて、ギャップがすごかった。またラグビーを教えてもらいたいです」と話してくれた。
クリニック後、ビリー・ハーモンは、「日本の子どもたちと楽しくラグビーができてよかった」とにこやかにスクール生たちに語りかけた。
「みんなのスキルの高さに驚きました。これからもラグビーと自分の人生について、ハードワークを続けてほしいと思います」(ハーモン)
かつてリコーでプレーしたエディーさんを父に持つアキラ・イオアネは、「たぶん2歳か3歳のころ父親に連れられてここに来ていたと思う」と思い出を披露。「またこうして日本に来てプレーできることは幸せ」と話した。日本との試合は、7月8日に初戦が控えている。
「(ワールドカップの)メンバー入りするのに大事な2週間になる。自分のアピールとともに、今回選ばれた選手と一緒に素晴らしい試合にしたい」。ゆかりの地で、迫るチャレンジへの決意を新たにしていた。