2020年度から日本でプレーし、2022-23シーズンかぎりでラグビー選手としてのキャリアを終えた元スコットランド代表のグレイグ・レイドロー氏(37歳)が、浦安D-Rocksのアシスタントコーチに就任することが6月28日に発表された。
4月下旬に引退を表明した際、指導者を目指す意向を明らかにしていたが、新たな道の一歩を踏み出す場所は母国ではなく、日本のラグビー界に残り、プレーヤーとして最後に過ごした浦安D-Rocksで引き続き情熱を注いでいくことになった。
「皆様にエキサイティングなニュースがあります。浦安D-Rocksでラグビー選手として素晴らしい経験をさせていただいた後、コーチとしてこのチームと共に旅を続けさせていただくことになりました。私の使命は、才能ある若い選手たちに知識と経験を伝え、彼らのスキルとラグビー理解の向上をサポートすることです」
そうコメントしたレイドロー氏は、選手時代はスクラムハーフ、スタンドオフでプレーし、ワールドカップ2大会出場を含めスコットランド代表として76キャップを獲得、そのうち39試合でキャプテンを務めた同国のレジェンドである。4年に一度結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズにも選ばれたことがある。クラブシーンでは故郷のエディンバラでプロキャリアをスタートさせ同チームで通算137試合出場し、その後、グロスター(イングランド)、クレルモン・オーヴェルニュ(フランス)と渡り歩き、2020年にNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(浦安D-Rocksの前身)と契約をかわして来日し、日本で3季プレーしていた。その豊富な経験を今度はコーチとして伝えていく。
「私は現役時代、選手としてチームに貢献するだけでなく、次世代のラグビー選手を導き、鼓舞することに情熱を見出しました。そして今後はコーチとして、浦安D-Rocksの選手たちが個人としてもチームとしても最大限の力が出せるよう、全力でサポートしていきます」
NTTグループのラグビーチーム再編により、昨年誕生した浦安D-Rocksは、2022-23シーズンのリーグワンをディビジョン2で戦い全勝優勝したものの、入替戦で花園近鉄ライナーズに敗れ昇格できなかった。その悔しさはレイドロー氏も持っているはずだ。コーチに任命されたことを感謝し、こう意気込みを述べている。
「私たちは共に、偉大な功績を残し、このクラブに卓越した文化を育むことを目指し、努力し続けます。浦安D-Rocksのファン及び関係者皆様には、私の選手生活を通して、揺るぎないサポートをいただき、心から感謝しています。これからも新たな役割で皆さんと一緒にこの旅を続けられることを楽しみにしています」