ラグビーリパブリック

日本ラグビーの強化拠点、『JAPAN BASE』の開所式にジョセフHCらが出席。

2023.06.07

植樹もおこなわれた。前列右端がジェイミー・ジョセフ日本代表HC。(撮影/筒井剛史)

『クラブハウス』には、歴代キャップホルダーの名前が刻まれた一角がある。(撮影/筒井剛史)



 強い日本ラグビーを育み、ラグビーファミリーをつなぐ拠点となる場所だ。

 6月6日、『JAPAN BASE』の開所式が福岡(東区香椎浜)で催された。
 土田雅人日本ラグビー協会会長やジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ、高島宗一郎福岡市市長らが参加した。

 同施設は、かつてコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社が福岡市より土地を賃借し使用していた「さわやかスポーツ広場」。同社のレッドスパークスの活動拠点だった。

 レッドスパークスの廃部後(2021年春)、施設の新たな活用法が検討されていた。
 昨秋、日本ラグビー協会が福岡市と土地賃貸借に関する契約を締結し、日本代表の強化拠点事業、市民利用・ホスピタリティサービス事業の展開を念頭に整備をすすめてきた。

日本ラグビーの歴史が伝わってくる写真が壁に飾られている。(撮影/筒井剛史)

 メイングラウンドとサブグラウンドは、ともに天然芝。以前はレッドスパークスのクラブハウス、コカ・コーラの研修所(兼宿泊所)だった建物も改修して使用される。
 開所日当日は、リニューアルされた両建物の内覧がおこなわれた。

 レッドスパークスの旧クラブハウスは、『コミュニティセンター』となった。地域コミュニティの新たなつながりを生み出す交流拠点。
 エントランスゲートを入ると最大100名収容のホールがあり、各種レセプションやラグビー競技会開催時のゲストラウンジとして使用できる。
 日本代表や地元・福岡のチームのジャージーが飾ってあるスペースもある。

『コミュニティセンター』のホールには、代表、九州チームのジャージーを飾るスペースも。(撮影/筒井剛史)

 宿泊や食事が可能な建物は『クラブハウス』の名称となった。
 トップアスリートのコンディションを整える工夫は、宿泊の各部屋(49室、87人収容)、食堂のメニューにも施される。

 そこを訪れる者たちの心に訴えかける仕掛けもされている。
 エントランスの空間には、15人制日本代表を筆頭に、各カテゴリーのキャップホルダーの名前が刻まれたボードが飾られる。

 通路や壁には、日本ラグビーの歩みが伝わるように歴史的なシーンの写真が並べられた。
 次代を担う選手たちには、その先のストーリーを自分たちで紡いでいく気持ちが生まれるだろう。

 グラウンドの貸し出しはすでに実施されており、今回、強化拠点となる基本的な土台の整備も進んだ。
 これからは最先端のトレーニング機器の設置など、各カテゴリー代表の受け入れを可能とする準備が進められることになるだろう。

宿泊と食事の環境も整う『クラブハウス』。(撮影/筒井剛史)
メイングラウンドとクラブハウス。JR千早駅または香椎駅からタクシーで約10分。(撮影/筒井剛史)




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