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トヨタ姫野、ファン感謝祭でラテアート披露。リーダーへの決意新た

2023.06.01

選手が着ているアロハは当日限定で販売されたもの。©️TOYOTA VERBLITZ

ラテアート作成中の姫野。真剣な眼差し! ©︎TOYOTA VERBLITZ
日本代表入りした福田健太にもサインを求める長い列ができた。©︎TOYOTA VERBLITZ



 5月28日、トヨタSCでトヨタヴェルブリッツのファン感謝祭が開催され、1200人のファンや選手の家族、OBらでにぎわった。

 これはファンクラブのレギュラー会員を対象にした企画で、当初千枚用意された入場券(無料)は1日で予定枚数を終了。急遽、追加で用意された。

 当日は曇り空となったが、受付開始前にすでに長蛇の列。司会は伊尾木洋斗さん(今季で退団)、彦坂ツインズ、古川満らTDS(トヨタドリンキングセッション)のメンバー。昨年も司会を務めた伊尾木さんの軽妙な話術に、最初の準備体操から笑いが起きた。

 グラウンドで参加者が自由に参加できる「ヴェルリンピック2023」や、選手によるお悩み相談、新加入選手トークショー、退団選手の挨拶が行われる中、姫野和樹共同キャプテンはというと、クラブハウス内でひたすらコーヒーマシンと対峙した。

 当日、くじを引いた当選者8名に、ラテアートを施したカフェラテをふるまった。
 ラテアートの腕前に関しては「自分でも、めっちゃうまいと思う」。自宅で愛用しているマシンを持ち込み、コーヒーカップにサインを入れてプレゼントした。

 感謝祭に多くのファンが集まったことに対しては「率直に嬉しいです。ファンあってのスポーツだと思うし、これだけ愛してくれていることが実感できて、選手のモチベーションになる」と感謝。サインや記念撮影を求めるファンに、最後の一人まで笑顔を絶やさず対応していた。

 昨年はマスク着用、選手と参加者の接触も控えられたが、今年は選手がハイタッチで参加者を送り出すなど、コロナ以前の交流が戻ってきた。

「感謝祭はファンと選手との距離が近くて、僕らのチームの色が出ていると毎年実感してます」
 チームの色とは、「ユニークで選手の個性が強いこと」だという。この日の出し物も選手たちが知恵を出し合って決めた。

「うちは、かなりパッション的な部分が強い。それは逆に熱しやすく冷めやすいんだけど、それも自分たちの色。楽しいチームではあるけれど、自分は厳しさをしっかりとドライブしないと。楽しいだけじゃなくて厳しさを持ってやりたい」

 トヨタに加入した2017年から、ハイランダーズでプレーした2021シーズン以外、ずっとキャプテンを務めてきた(共同キャプテンを含む)。その間に若い選手も育ってきた。シーズン序盤は、「少し斜に構えてたところもあった」

 だがチームは序盤でつまずいた。黒星先行で、第9節の横浜E戦に敗れた時点で3勝6敗。10位まで順位を下げた。
 そこで「チームが迷った部分があったので、同じ絵を見てコネクトする。自信を与えることにフォーカスした」

 本来のキャプテンシーが発動した。
 チームは翌週、息を吹き返して東京SG戦に勝利。最終的に8勝8敗と、星を五分に戻し、6位でフィニッシュ。改めてリーダーとしての自覚を深めたシーズンとなった。

「本当に成熟したチームであれば、引いてアドバイスしながらいけるけど、そういったことをするとチームが迷ってしまう。それが前のシーズンで学んだ部分。リーダーシップをとれる人間が取るべき。来季はしょっぱなから全開でいきます。皆さん、結果も待ってると思うので、来年は優勝という形で恩を返せるように頑張りたい」
 リーダーとしてチームの先頭に立ち続ける覚悟を決めた。

 ちなみに、来年のファン感謝祭は、「リーチさんみたいに、自分のコーヒートラックを出そうかな(笑)」。コーヒーでもジャパンの先駆者を猛追する。


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