ヨーロピアン・プロフェッショナル・クラブラグビー(EPCR)の「ハイネケン・チャンピオンズカップ 2022-2023」は、ダブリン(アイルランド)のアビバスタジアムで現地時間5月20日に決勝がおこなわれ、ディフェンディングチャンピオンのラ・ロシェル(フランス)がレンスター(アイルランド)に27-26と競り勝ち、連覇を達成した。
2季連続で同じ顔合わせとなったファイナル。
リベンジと5シーズンぶりの王座奪還に燃えたレンスターが、開始40秒でラインアウトからのサインプレーを決め先制するなど、序盤に3連続トライを挙げ主導権を握った。
しかし、ラ・ロシェルは0-17で迎えた前半19分、反撃の狼煙を上げ、ゴール前のスクラムで圧力をかけたあとボールを動かし、CTBジョナタン・ダンティーがパワーでタックラーを弾きトライを決めた。
その後、再び点差を広げられたものの、37分、辛抱強くアタックを継続してゴールに迫ると、13番をつけたUJ・セウテニが抜けてゴールラインを割り、14-23で折り返した。
そして、後半にペナルティゴールで点差を詰め、20-26で迎えた71分(後半31分)、ゴール前の猛攻からボールを手にした巨漢PRジョルジュ=アンリ・コロンブが突っ込んでインゴールに押さえ、トライ。SOアントワンヌ・ハストワがコンバージョンを決め、逆転した。
ラ・ロシェルは、後半は堅守で相手にトライを許さず3失点のみ。試合終了間際、レンスターが怒涛の攻撃でゴールに迫ったが規律よく守って踏ん張り、死闘を制して歓喜となった。
キャプテンとしてラ・ロシェルをけん引し、体を張り続けたグNO8レゴリー・アルドリットがEPCR年間最優秀選手に選ばれている。
なお、前日におこなわれた下部大会「EPCR チャレンジカップ」の決勝は、トゥーロン(フランス)がグラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)を43-19と圧倒しており、今秋の自国開催ワールドカップを控えるフランスラグビーが、クラブシーンでも自信をつける結果となった。