7人制ラグビー(セブンズ)の強豪国が約半年間にわたって世界各地を転戦し、順位を争う「HSBC ワールドラグビーセブンズシリーズ」。2023シーズンは、女子は5月12~14日のフランス・トゥールーズ大会をもって全日程を終了し、女子ニュージーランド代表が7度目の総合優勝を達成した。
セブンズ女子ニュージーランド代表は、トゥールーズ大会で準々決勝進出を決めた時点でシーズンチャンピオンが確定していたが、ノックアウトステージで日本、フランスを下して決勝に進み、最後はアメリカに19-14と競り勝ち、今季6回目の栄冠獲得となった。
東京オリンピックで金メダルに輝いたベテランたちは今なおハードワークを続け、若手も成長しているセブンズ女子ニュージーランド代表は、今季ワールドシリーズ開幕ラウンド(ドバイ大会)ではライバルのオーストラリアに決勝で敗れたものの、第2ラウンドから最終・第7ラウンドまで負けなしの36連勝という強さを見せた。
シリーズ表彰では、19歳のジョージャ・ミラーが年間最優秀新人賞に選ばれ、22歳のリシ・ポウリレーンがホットステッパー賞を受賞。ドリームチームには、ニュージーランド勢からはミカエラ・ブライド、ステイシー・ワカ(フルーラー)、タイラ・ネイサンウォン、そしてサラ・ヒリニ主将の4人が選ばれている。
そして、2023シリーズ総合順位でフランスに次ぐ5位となった女子アイルランド代表は、上位4チームに与えられることになっていたパリ2024オリンピックの出場権を獲得し(フランスは開催国で出場)、初めてオリンピックの舞台に立つこととなる。
一方、男子シリーズは5月20、21日のロンドン大会が最終ラウンドとなるが、第10ラウンドのトゥールーズ大会でニュージーランドが今季5回目の優勝を果たし、同国の女子代表とともにシーズン総合チャンピオンになることが決まった(男子ニュージーランド代表の総合優勝は14度目)。
そして、男子決勝でニュージーランドに19-24と惜敗したアルゼンチンは現在シリーズ総合2位で、フランスに次ぐ同4位のフィジーとともにトップ4入りが確定し、パリオリンピックの出場権を獲得している。
男子シリーズでは激しいコアチーム残留争いも繰り広げられ、トゥールーズ大会で順位を上げ総合11位となったスペインは残留が決定。逆転され12位に落ちたウルグアイ、13位のケニア、そして14位のカナダはプレーオフに臨むこととなり、チャレンジャーシリーズで1位となったトンガとともに、来季12番目のコアチームの座をかけて戦う(男子のコアチーム数は来季から、「15」→「12」に減少する)。