ラグビーリパブリック

【リーグワン最終節】 4強入りの横浜Eは神戸Sに勝利、トヨタは静岡BRを下し6位。

2023.04.23

イーグルスのコーバス・ファンダイクにタックルするスティーラーズのティエナン・コストリー(撮影:平本芳臣)


 ラグビーの国内最高峰リーグで初のトップ4入りを果たし、プレーオフに進む横浜キヤノンイーグルスが、リーグワンのレギュラーシーズン最終節(4月23日/東大阪市花園ラグビー場)でコベルコ神戸スティーラーズを52-26で下した。

 イーグルスは序盤、ハーフウェイ付近からSHファフ・デクラーク、主将のCTB梶村祐介、WTB松井千士の連係でブラインドサイドを攻略し、先制。11分にはHO庭井祐輔がブレイクして、オフロードの連続でFLシオエリ・ヴァカラヒ、梶村とつなぎ、連続トライとなった。22分には敵陣22メートルライン内のスクラムからボールを持ち出したデクラークがディフェンス裏にキックし、それに反応した同じ南アフリカ出身のCTBジェシー・クリエルがインゴールに持ち込んだ。

 34分にスティーラーズがモールで5点を奪い返したが、イーグルスはリスタート後まもなく、クリエルがディフェンスを切り裂いてチャンスメイクし、サポートしたWTBイノケ・ブルアが力強い走りで次々とタックラーを振りきり、追加点となった。

 一方、今季最終戦で意地を見せたいスティーラーズは、ハーフタイム前に敵陣深くでのターンオーバーからすばやくボールを動かし、WTB山下楽平が鋭いステップでトライを獲得。後半早々にはWTB中孝祐がキックチャージから得点し、7点差に詰めた。

 しかし、26-19とされたイーグルスは56分(後半16分)、ラインアウトスチール後、キックのバウンドボールをWTB松井が確保してタックラーをかわし、ゴールへ駆け抜けリードを広げた。63分にはモールからHO川村慎が突っ込み、トライ。

 スティーラーズは65分にSO李承信の好走からFB山中亮平がトライゲッターとなったが、71分に危険なプレーをした選手がレッドカードで退場となり、数的有利となったイーグルスが2トライを追加し、大差がついた。

 横浜キヤノンイーグルスは10勝2分4敗で4位通過となり、5月13日のプレーオフ準決勝では、ディフェンディングチャンピオンの埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦する。
 コベルコ神戸スティーラーズは5勝11敗で9位に終わった。

ブルーレヴズの壁を破りインゴールに突っ込むヴェルブリッツのジョー・ローンチブリー (C)JRLO

 同日、静岡県のヤマハスタジアムでは6位を争う東海ダービーがおこなわれ、トヨタヴェルブリッツが37-27で静岡ブルーレヴズに競り勝った。

 ヴェルブリッツは前半14分にモールドライブでゴールに近づき、フェイズを重ねてCTBロブ・トンプソンが先取点を挙げた。21分にもゴールに迫り、イングランド代表としてワールドカップ2大会出場経験のある重量級LOのジョー・ローンチブリーが突っ込みトライゲッターとなった。

 その後、イエローカードをもらって数的不利の時間帯に失点したヴェルブリッツだが、32分、キックが相手に当たってルーズボールをWTBヴィリアメ・ツイドラキが確保し、サポートしたCTBトンプソンがゴールへ疾走、タックルされながらもインゴール右隅にトライを決めた。21-5となる。

 一方、地元ファンの前で今季ラストゲームを勝って締めくくりたいブルーレヴズは、38分、この日優勢だったスクラムからの攻撃でSO家村健太がトライを決め、後半早々にはペナルティゴールで加点し、6点差に詰めた。

 だが、ヴェルブリッツは48分(後半8分)、自陣深くのブレイクダウンでHO彦坂圭克が絡み相手の反則を引き出すと、SH福田健太がすぐに仕掛けてロングキック&チェイスで相手にプレッシャーをかけ、サポートしたWTB高橋汰地がトライゲッターとなった。

 粘るブルーレヴズは51分、FBキーガン・ファリアのカウンターから攻め込んでWTBマロ・ツイタマがフィニッシャーとなり、57分にはゴール前のスクラムで圧力かけて相手の反則を引き出すと、SHブリン・ホールのクイックタップからCTBヴィリアミ・タヒトゥアがインゴールに持ち込み、1点差に詰めた。

 しかし、ヴェルブリッツは終盤、FBティアーン・ファルコンがハーフウェイ付近からポストを狙って3本連続でロングショットを決め、貴重な追加点となり、接戦を制した。

 トヨタヴェルブリッツは8勝8敗で今季の戦いを終え、6位。静岡ブルーレヴズは5勝2分9敗で8位に終わった。

プレーヤー・オブ・ザ・マッチの活躍だったキューデンヴォルテクスのコルビー・ファインガ (C)JRLO

 また、この日はディビジョン3でも最終節の2試合がおこなわれ、福岡県のグローバルアリーナでは九州電力キューデンヴォルテクスがマツダスカイアクティブズ広島に40-7と快勝。神奈川・荻野運動公園陸上競技場ではクリタウォーターガッシュ昭島が中国電力レッドレグリオンズを62-34で下している。

 九州電力キューデンヴォルテクスは9勝3敗で終え、2位。昇格を目指す入替戦では、清水建設江東ブルーシャークス(ディビジョン2・5位)と対戦する。
 3位に入ったクリタウォーターガッシュ昭島は5勝7敗で今季ディビジョン3の戦いを終了。入替戦では釜石シーウェイブス(ディビジョン2・4位)に挑む。
 マツダスカイアクティブズ広島は3勝9敗で4位。中国電力レッドレグリオンズは5位(最下位)で、2勝10敗に終わった。

ウォーターガッシュ(青)とレッドレグリオンズの激しいバトル (C)JRLO
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