リーグワンのディビジョン1において、11節を終えた時点で2勝2分7敗と苦しみ10位。それでも、上位チームとも互角に渡り合い、総得失点差はわずか「-14」で力は認められていた静岡ブルーレヴズが、今季3勝目をつかんだ。東京・秩父宮ラグビー場で3月18日、3連勝中だった6位のリコーブラックラムズ東京と対戦し、19-15で競り勝った。
前半をリードしたのはブラックラムズ東京だった。
7分、敵陣深くに入ってラインアウト後、黒い塊となって一気に前進し、NO8ネイサン・ヒューズがインゴールに押さえた。14分にもゴールに迫り、ヒューズがパワープレーで連続トライ。
一方、序盤にペナルティゴール(PG)で3点を入れていた静岡ブルーレヴズは22分、SHブリン・ホールのキック2本でチャンスとなり、FBサム・グリーンがチェイスに競り勝ちトライを奪い返した。
その後、ブラックラムズ東京にPGを許した静岡ブルーレヴズだが、大黒柱のクワッガ・スミス主将が不在のなか、チーム一体となってチャレンジし続け、10-15で迎えた後半の序盤に攻めて相手の反則を引き出し、ショットで点差を詰めた。
そして、57分(後半17分)にはスクラムでPGチャンスをつかみ、FBグリーンが連続成功で逆転した。
その後、ブレイクダウンの奮闘でも活気づいた静岡ブルーレヴズ。70分のピンチはHO日野剛志のジャッカルでしのいだ。
そして、75分にもスクラムで得たPGチャンスを、グリーンが決めて貴重な3点を追加。
一方、4点を追うブラックラムズ東京は77分に敵陣深くに入って13フェイズを重ねたが、静岡ブルーレヴズが粘り強いディフェンスで踏ん張り、その後はLOマリー・ダグラスのラインアウトスチール2回成功もビッグプレーとなり、接戦を制した。
最終順位が10位以下は入替戦出場となるが、静岡ブルーレヴズは暫定8位に浮上している。
同日、福岡・ミクニワールドスタジアム北九州ではディビジョン3の1試合がおこなわれ、2位の九州電力キューデンヴォルテクスが3位のクリタウォーターガッシュ昭島に21-19で逆転勝ちしている。
0-19で折り返したキューデンヴォルテクスだが、徐々に点差を詰め、14-19で迎えた終盤の77分(後半37分)、CTB古城隼人がディフェンスでボールを奪い返し、展開して、元日本代表WTBの山田章仁が抜けてゲイン、サポート選手が次々とつなぎ、WTB磯田泰成がインゴール中央に持ち込んで同点。そして、コンバージョンをWTB萩原蓮が確実に決め、逆転した。
ゲームをひっくり返されたウォーターガッシュはラストアタックで敵陣22メートルラインに迫ったが、キューデンヴォルテクスが守りきり、ノーサイドとなった。