3月に入り連敗で、リーグワン・ディビジョン1での順位を4位に下げていた東京サントリーサンゴリアスだが、17日、秩父宮ラグビー場で最下位の花園近鉄ライナーズを64-12と圧倒し、今季9勝目を挙げた。トライを量産し、プレーオフ進出争いで貴重となるボーナスポイントも獲得している。
序盤、若い選手を多く使ったライナーズが19フェイズ重ねてゴールラインを越えたが、サンゴリアスはグラウンディングを許さなかった。ゴールラインドロップアウト後にもリーグワンデビューとなったライナーズの19歳WTBヴィンセント・セフォが力強い走りで大きくゲインしたものの、サポートが遅く、ブレイクダウンでターンオーバーとなった。
守ったサンゴリアスは前半7分、CTB尾崎泰雅からオフロードパスをもらったSOアーロン・クルーデンが抜け、SH齋藤直人、WTB尾崎晟也とつないで先制トライを決めた。危険なタックルをしたライナーズの選手に10分間の退出が命じられ、数的有利となったサンゴリアスは攻め続け、何度かチャンスをつぶしたが、16分、クルーデンから内戻しのパスをもらったPR垣永真之介が突破し、サポートしたLO小林航がゴールへ走りきり追加点を挙げた。
一方、ライナーズは20分、敵陣深くに入り、FWが何度かタテを突いたあと、すばやいリサイクルからワイドにボールを動かし、WTBセフォがトライ。
しかし、サンゴリアスは27分、FB松島幸太朗のブレイクスルーからCTB中村亮土のトライが生まれて流れを引き戻し、36分にも危険なタックルをしたライナーズの選手にイエローカードが提示されると、直後にきっちり得点して28-5で折り返した。
サンゴリアスはこの試合、ラインアウト失敗やハンドリングエラーが多かったが、後半もアグレッシブにプレーし続け、6トライを追加。キャプテンのHO堀越康介はドライビングモールをきっちりフィニッシュするなどハットトリックを達成し、トライランキングのトップを独走する尾崎晟也は今季18トライ目を決めている。
一方、ライナーズは後半12分にNO8ジェド・ブラウンの力強いボールキャリーでゴールに迫り、アタックを継続してLOベン・トゥーリスがチーム2トライ目を挙げたが、ディフェンスではミスタックルが多く大差をつけられ、開幕から12連敗となった。