ラグビーの国内最高峰リーグで初のトップ4入りとプレーオフ進出を目指す横浜キヤノンイーグルスが、3月12日に相模原ギオンスタジアムでおこなわれた“神奈川ダービー”で、三菱重工相模原ダイナボアーズに前半苦戦しながらも、16点ビハインドから逆転して41-21で制した。トライ数で3本差をつけボーナスポイントも獲得し、3月に入って2連敗の東京サントリーサンゴリアスを抜き、3位に浮上した。
リーグワン・ディビジョン1の第11節。
先に流れをつかんだのは、前節終了時に6位のダイナボアーズだった。
序盤、LOリンディ 真ダニエルのビッグタックルなどで勢いづくと、7分、キックレシーブからアタックを継続して敵陣深くに入り、FW1列、2列の選手も巧みにつないでWTBタウモハパイ ホネティが先制トライを決めた。
その後、イーグルスに5点を奪い返されたが、22分、敵陣深くに入っていたダイナボアーズは、ラインアウトからのドライビングモールは止められたものの、ボールを持ち出してゴールに迫り、走り込んだSOマット・トゥームアがインゴールに突っ込み追加点となった。
さらに、29分にはNO8サム・チョンキットのラインアウトスチールから攻めに転じ、トゥームアがタテを突き、オフロードパスをもらったFL佐藤弘樹がタックルをかわしてインゴールに持ち込んだ。
ダイナボアーズはCTBカーティス・ロナのジャッカル、CTBマット・ヴァエガの粘り強いディフェンス、LOウォルト・スティーンカンプのラインアウトスチールなども光った。
しかし、5-21で折り返したイーグルスは後半、風上となり、優位性を活かした。
早々にペナルティゴールで3点を入れると、48分(後半8分)にはラインアウトからモールでゴールに迫り、持ち出したNO8シオネ・ハラシリがパワーでトライを決めた。イーグルスは56分にも敵陣深くに入り、ラインアウトは相手にスチールされたが、こぼれ球をLOリアキマタギ・モリがインゴールに押さえ、SO田村優のコンバージョンも連続成功で、逆転した。
ディフェンスでも粘り強さを発揮したイーグルスは、相手に流れを渡さず、64分にはフレッシュレッグの1列3人の奮闘もあってスクラムで圧倒し、SO田村のキックで敵陣に入ると、フェイズを重ねてFBエスピー・マレーがトライを決め、リードを広げた。
そして、積極的にボーナスポイントを狙いにいったイーグルスは、77分にWTBイノケ・ブルアがチームアタックをフィニッシュしてあと1本と迫ると、その後もダイナボアーズに反則が続いて攻め続け、試合終了間際、途中出場のSO小倉順平がトライを決め、ボーナスポイント獲得となった。